◇１３３話◇ ページ9
◇
音無「あ、見えたわ、あの別荘よ！」
隣の速水くんの様子を窺いながら
バスに揺られること３０分。
音無先生の声に
速水くんは少し安心したような表情を浮かべる。
バスが停車すると、
浜野くんは速水くんを連れてすぐさま降車。
その他の部員たちも順番にバスから降りていく。
完全にタイミングを失った私は
一番最後に降りたのだけれど、
もうその頃には速水くんもだいぶ落ち着いたようだった。
倉間「大丈夫だったか？速水・・・」
速水「はい、もう平気です」
速水「・・・Aさんのおかげです」
視線が私に集まる。
私はあわてて首を横に振る。
A「そんな・・・私は、何も・・」
宇月「まぁまぁ、速水くんも良くなったみたいだし、
外は寒いから早く中に入ろっ」
鬼道「そうだな、
全員荷物を持って宇月についていけ！」
鬼道コーチの声掛けで
不規則に並んだ我々サッカー部は揃って
宇月さんの別荘に入っていった。
◇
南沢「それにしても・・・広いな・・」
速水「こんなんじゃ、迷子になりそうです・・・」
玄関を抜け、部屋に案内される。
別荘は想像を上回る広さで
ホテル並みに部屋数もある。
宇月さん曰く、彼女の父親が山好きらしく、
仲間も訪れるので個室も多い数用意されているらしい。
それぞれ３，４人で部屋分けされ、
南沢さんたちも４人そろって同室らしい。
一番奥の広めの部屋は女子部屋として
マネと宇月さん、音無先生が使うことになった。
宇月「はい、ここよ」
水鳥「すっげー、広いなー！」
茜「畳、いい匂い・・・♪」
葵「合宿で来たなんて思えませんね」
音無「本当、外の雪景色も綺麗ねー・・・」
まるで高級旅館のような和室。
障子の向こうにはきれいに積もった雪が見え、
露天風呂まで完備されている。
A「素敵なところです・・・」
宇月「気に入ってもらえたようで良かった、
何か不便なことがあったら何でも言ってね」
葵「宇月先輩、かっこいいです・・・！」
音無「じゃあ遠慮なくゆっくりさせてもらうわ」
茜「まるで、旅行」
水鳥「旅行でもこんないいとこ、中々泊まれねーよなー」
茜「うん」
快適な合宿になりそうで一安心。
最後なんだし、楽しまなくちゃ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 116人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫宮 - あかん最終回じゃないのに泣ける (2019年11月8日 18時) (
レス) id: a4825ec2c2 (このIDを非表示/違反報告)
浜野鶴正 - わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁめっちゃ好きです更新頑張って下さい(*^^*)あなたのファンです！ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 76900bd172 (このIDを非表示/違反報告)
基山ヒロト南沢豪炎寺メープルあんりアシーネ\(//∇//)\ - あぁ〜。続編が気になります\(//∇//)\更新頑張ってください(*≧∀≦*) (2018年7月15日 22時) (レス) id: b569ca4662 (このIDを非表示/違反報告)
魔燐 - 更新頑張って下さいね！ (2017年4月29日 21時) (レス) id: a9bc66a4cb (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - お帰りなさい！私も更新しないと、、って思います、、けどなかなかヤル気が、、、 (2016年12月7日 20時) (レス) id: c71001c0b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：照沢鴎 | 作成日時：2013年11月5日 20時
