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Aside
教室に行かないと…
行かないといけないのに足が動かない。
今は一階廊下、私の教室は3階だ。
はぁ...。今日は相談室でいいか
先生に事情を説明し、相談室へ向かった。
なぜこんなことになったかと言うと
昨日の総合の時間に私は篠笛を吹いていた。
もう少しで合同練習が始まる。
合わせておかないと3年生の人に迷惑をかけそうだなって思って
『合わせよう?』
って言ったの。
自分でも大きい声だったと思う。だけど
誰も聞いてくれなかった。
2回目...奈菜がこっちを向いた。でも隣の彩月に曲の指づかいを教えてもらおうとしていた。
3回目...右隣の優(ゆう)が気づいた。優が声をかけるも聞かない。
4回目...彩月が気づいた。彩月が声をかけると静かになった。合わせられる...!そう思った。だけど、華乃が吹き始めたり奈菜が彩月に聞き始めた。
5回目...私は限界だった。だから怒鳴ってしまった。
『合わせようよ!!』
あぁ、やったなって思った。私の居場所は無くなったなって思った。
まぁ、そもそも無かったけどね。
いつもみんなの輪に入れずに1人、音楽室の隅で吹いていた。
法螺貝の子が乱入していたりもした。
なぜ法螺貝の子に仕切られなくてはならないのか。
なんで吹けないのにこっち来てんの。
法螺貝を練習しろ、法螺貝を
本当に嫌だった。
その嫌で思い出してしまった。
私の過去を。
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作者名:Solana | 作成日時:2019年7月7日 17時