［HP]繊翳を捉える［セブルススネイプ］ (ページ2)

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夏休みの1日ページ2

FromA
今日の朝ごはんはきのこと豆の煮物とモッツァレラとトマトのサラダと目玉焼きと焼きベーコン、それにトーストだった
サラダがいつもより多めで(しかも大好きなトマトがのっているのは久しぶりで)嬉しかった
トーストは昨日おばさんと買いに行った近くの人気店の食パンで、いつもより心なしかふわふわで美味しかった

今日の日刊予言者新聞は「うるさかった」…本当にいつもより声量が大きかった
その原因である広告面をおじさんが珍しく切り取って捨てていた
いつもは紳士らしく全部しっかり読んでいるのに、今日は心なしか引き攣った顔でその面を切り取り、きっちり折りたたんでからゴミ箱に捨てていた
おばさんも何やら苦笑いをしていた
しかしその広告面は捨てられてもしばらくの間「私こそマジックだ！」などと意味のわからない事を騒ぎ立てていた

昨日は病院の当直だったお姉さんも今日は休みでいたので、みんなで買い出しに行く事になった
私の教材やおじさんの魔法道具も買う予定なので、ダイアゴンと言う魔法横丁に行くらしい

まず最初におじさんの仕事用ローブを買いに魔法洋服店に来た
真っ黒ながらすらっとしたローブは重苦しい印象はなく、それどころかおばさんが照れてしまうほどにおじさんの男前を上手い事引き出していた
その次に私の教科書を買おうと書店に来たものの、なぜか書店の外にまで人だかりができていた
その先を見ると、今日の広告で騒いでいた顔のポスターが何枚も貼られていて、おじさんが何か察した顔をした

今は混んでいるみたいだから先に他の物を買おうと言ってやってきたのは、お姉さんが必要なものが売っていると言う薬品店だった
今更だが、癒者をしている彼女は当然のように薬草学オタクらしくイキイキとした顔で色んな薬草を買い漁り、薬草には興味のないおばさんは「どれも同じでしょう」と言って呆れていた

そのおかげで書店に帰ってきた頃には人混みも無くなり、目的の教科書達はすぐに買えたが、一つだけ、叔父さんが「本当にこれを買うのか」と渋った本があった
知識には金も時間も惜しまない叔父さんに限って珍しいと思ってその本を見てみると、すぐに納得できた
何せあのうるさい金髪の人が表紙にいるだけでなく、まさにその人が書いた物だったからだ
ギルデロイなどと言う名前もなんだか胡散臭いし、何よりこれが教科書リストにあるとはどう言うことかと私も数回目を疑ったが、確かに書かれているのだから買わない訳にはいかなかった