クールダウンと4月 ページ25
FromA
「あの、大広間に向かいます」
そう言う私を無視して先生はどんどん進んでいく
ついに足を止めた時にはもう地下牢教室に入っていた
先生は後手に鍵を閉めて私に迫る
「何で奴と2人きりになんてなった?」
「奴って…クィレル先生は先生と同じホグワーツの教授です。警戒すべき人物ではな…」
「…人を先ずは疑ってかかるお前が、随分と大人しく信用するんだな」
「は?」
今回ばかりは先生らしくない思考で私は驚いた
「こっちの人の事は信用してます…それに、全然急じゃないですよ!もう7ヶ月も教わっている教授です!」
「それはお前が未だ悪意ある魔法使いに会っていないからだ…それに何年も正体を伏せる者だっている」
「そんなことは気にしなくていいって言ったのは先生です!なのに今更みんなを警戒しろって?」
先生は強く言い返す私に驚いたのかその場で私を見つめている
「最近の先生は身勝手すぎます…急に近づいてきて…いくら私の心について知りたいからって…いや、それだからもっとタチが悪い…どうせ先生が守りたいのは私の能力だけなんでしょう!そうならいっそ私がそのまだいるって言う『闇の魔法使い』とやらに…『死喰い人』とやらに利用される前に殺せば良いんだ…さぁ、殺せよ!」
頭のどこかでいつものように「そんなこと言っちゃいけない」って叫びが聞こえる暇すらなく私はそこまで言い切った
見上げた先生は困ったような怒ったような失望したような顔をしていて…私はどうすべきか分からなくて、いつの間にか床に落ちていた鞄を引っ掴んで大広間に向かって走り出した
「レイブンクロー、十点減点!」
背後から聞こえる先生の声も無視して走り続けた
それから1週間以上、私は減点も先生のことも気にしていないように振る舞っていたし、先生も普通の生徒に接するように…と言うことはかなり愛想悪く…接してきていた
そうこうしてる間に学校中の生徒は今週末から4月頭までのイースター休暇に心を躍らせていた
私も最近は正直疲れていた先生との関わりを一旦綺麗に絶って見ようと決心していた
どう考えても、普通の教師と生徒よりも近づきすぎてしまっていた反省もある
それにこの前は感情的になりすぎたが、どれも正直な本音だった
最近は自分が望んでも居なかった能力とやらのお陰で伯父と伯母にも心配をかけてしまっていた罪悪感もあって、精神的に疲れていたようにも思える
「休みはみんなで沢山サッカーして遊ぼう!」
私の発言に驚きながらも友人は皆頷いてくれた
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エマ - 「私だってもう教師なのに」という教授のセリフが堪らなく可愛くて悶絶しました。ありがとうございます。 (2月12日 0時) (
レス) @page27 id: 39c076b3bd (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - お話とても面白かったです。この先どうなるのか更新楽しみにしています。 (2023年3月9日 23時) (レス) @page33 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
nagisa(プロフ) - 箱さん、コメントをくださり誠に有難うございましたした。 (2023年3月8日 3時) (レス) @page31 id: d439bf7a27 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年2月27日 22時) (レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
nagisa(プロフ) - ユカさん、ありがとうございます。もう少し頻繁に更新できるように頑張ります。 (2023年1月16日 22時) (レス) @page30 id: cffaeac670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nagisa | 作成日時：2022年3月13日 8時
