【魔法科高校の劣等生】白百合の傍には雨が降る (ページ5)

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入学編Ⅱ ページ5

杏都

？｢何故、お兄様が補欠なのですか!?入試だってトップ成績だったじゃありませんか!!」

？｢まだ言うか深雪｣

怒っているようにも聞こえるその声は、透き通っていてよく聞こえた

深雪と呼ばれた少女は続ける

深雪「新入生総代は私ではなく、お兄様が務めるべきです!」

？｢ここは魔法科高校、ペーパーテストより実技が優先されるのは当然。俺の実技能力じゃ二科生とはいえよく合格できたと思ってるが…｣

深雪「お兄様ったら!勉学も体術もお兄様に勝てる者などおりませんのに!魔法だって本当なら――」

？｢深雪！｣

カッとなってつい言ってしまった。そんな感じに兄(名前が分からないからそう呼ぶけど)はあくまでも冷静に深雪さんを宥める

『だ、大丈夫かな？あの二人……』

澪｢どうだろ、にしたってあの男冷静過ぎねぇか？｣

私達が近付いてるのもお構い無しに彼は話し続ける

？｢それは口にしても仕方ないことだ。わかっているだろ?｣

深雪｢も、申し訳ございません……｣

ひと段落ついた所で私は勇気をだして二人の傍に駆け寄った。無論、澪君も

『あ、あの！』

？｢……？誰だ？｣

端正な顔立ちの青年と、容姿端麗な少女

“力”が発動しないように心を落ち着かせてこう言った

『何かあったんですか？』