歌が、七曲 ページ9
その翌日。久々の休日に、神乃は1人で買い物をしていた。
彼女曰く、いつもお世話になってる万事屋の為に買い物をしている。
『次は、あれか』
ルンルン気分で買い物をしている彼女の背後に不審な男が数人。
彼等は人攫いを生業とする連中だ。
「どうやらあれが椿神乃か。」
「天声の歌姫とは笑わせる。」
「所詮は女。攫っちまえばこっちのモンだ。」
じりじりと迫り寄り、一人の男が声を掛けた。
「あの、ちょっと良いですか?」
『は、はい!』
「〇〇というお店に行きたいのですが、なにぶんこの街に来たばかりで分からなくなってしまって…
もし良ければ案内して欲しいんですが、いいですか?」
どうやら彼女が知っていてたお店だったらしく、快く受けてくれた。
『こっちです!』
スタスタッと歩いている事を良い事に彼等は路地裏へ誘い込んだ。
「動くな」チャキッ
『!?』
刃物を首元へ突きつけ、脅した。
「天声の歌姫、椿神乃だな。悪いが人質になってもらうぞ。」
『!!』バタバタッ
それを聞いて怯えたのかじたばたし始めた彼女を彼等は鬱陶しく思い、首に衝撃を与え、黙らせた。
「よし。」
彼等は人1人入れる大きさの袋に神乃を入れ、走り去っていった。
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