日常29。 ページ30
太宰「A、ジャンケンしよ」
列が進んでいき、私達の前に三組という所まで来た。
後ろを振り向くと、また私達と同様に飲み物を買い求める人がずらり。
そこで太宰の急な提案だ。
『なんのジャンケンだ？』
太宰「飲み物代」
高が百円ちょっとで？と思ったが、逆に云えば其れ程の賭け額。
別に負けようが大した損失じゃあない。
『別にいいぜ。ほら』
私は手をグーにして太宰の方へ向けた。
太宰「じゃーんけーんポン」
『「……」』
太宰が出したグーに対し、私はパーだ。
『はい、私の勝ち。手前ェが金出せよ』
太宰「そうそう、私小銭全くないからAが出してね」
『今の時間返せ』
・
そうこうしている間に自販機は目前に。
私は金を入れ、水のボタンを押そうとした。
ピッ
ガゴンッ
飲み物が購入された。
だが私はボタンを押していない。
私がボタンを押す直前に別のボタンを押した奴がいる。
横を見れば明後日の方向を向き判りやすく唇を尖らせている太宰が。
確信犯。
『手前ェ、舐めた真似しやがって…、何押した？」
そう云って睨みつけるも、相変わらず表情を変えず目も合わせない。
腰を落とし、取り出し口に手を伸ばし、中に手を入れる。
手に触れたものは熱かった。
掴み、取り出す。
【熱い！美味しい！甘いお汁粉！】
『このクソ鯖ァァァァァァアアアア！！！』
太宰「ぶはぁっ、いいじゃないかお汁粉、美味しいよ？？」
『いや美味ェ云々の話じゃねェんだよ！！
酔って気分悪ィと訴える奴がこんなモン飲むと思うか！？飲まねェだろ！？
これ手前ェが飲めよ！！』
太宰「ええ、今はお汁粉の気分ではないのだよ、それに暑いし」
『人の金無駄にした挙句それを拒むか！！？』
イライラする。暑さで余計にだ。
遊園地に来た時はそこまで暑くなかったのに、昼前だからか先刻より明らかに気温が上がっている。
こんな中誰が熱々のお汁粉なんて飲むってンだ。
太宰「ハイハイAちゃん、早くしないと後ろの人困っちゃうよ？」
『原因は手前ェだ！！』
・
敦「あ、お帰りなさい」
『乱歩さん、お汁粉要ります？』
乱歩「ええ、こんな暑い時にぃ？」
太宰「そりゃそうですよね」
その瞬間太宰に向けて全力でお汁粉を投げてやった。
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こたく(プロフ) - 有栖川.さん» ヒェェ本当だ！！！教えてくださってありがとうございます（ ; ; ） (2020年3月3日 16時) (
レス) id: 3d133b905d (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - 日常45。と日常46。で"釦"が"牡丹"になっております。気づくのが遅くてすみません。 (2020年2月6日 19時) (レス) id: aa7e31ea9e (このIDを非表示/違反報告)
こたく(プロフ) - クロッキーさん» なんとなんと、受験生のお方ですか…！これから辛い時期が続いてしまうと思いますが、そんな時の励ましになれるような小説を目指します！！ファイトです！！ (2019年6月16日 23時) (レス) id: 3d133b905d (このIDを非表示/違反報告)
クロッキー(プロフ) - 夢主ちゃんの性格好き……！今年受験生なのでこの小説を見て、頑張りたいです！更新頑張って下さい>< (2019年5月2日 23時) (レス) id: 3248997e70 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 麦ちゃん さん» おめでとうございます！ わああっ…とてもとても嬉しいです、本当にありがとうございます！ これからも読んでくださっている皆様を笑顔にできるよう励みます。完結までお付き合い頂けると幸いです！ (2019年5月2日 11時) (レス) id: 3d133b905d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたく | 作成日時：2018年5月23日 20時
