。。 ページ24
そこにあるのは見慣れない砂時計
砂時計なんて買った記憶も貰った記憶もない
だけど、当たり前かのように置かれている
檜山「俺のじゃ、ない…」
誰かがうちに来た時に置いていった？
いや待て、そもそも俺の知り合いにわざわざ砂時計を買うやつはいないだろう。そして、貰ったとしても持ち歩くやつは…いない
なんだかそれが怖くなって、俺は元の場所に戻して距離を取った
この恐怖心をどうにか和らげたくてスマホで検索したけど検索結果に出てくるわけがない
どうしよう…と悩んでいると、後ろからカサッと音がする
檜山「………え、なんか増えてんだけど」
振り返ると、砂時計と共に置かれた小さな封筒
いよいよ本気で怖い。俺が見ていない瞬間に物が増えるのは恐怖でしかない…誰かいるのか、はたまた幽霊か…
俺は怖がりながらも、その封筒が気になって手を伸ばしてそれを開ける
檜山「……………時間を戻す時計、って、はっ？…いやいや、やばいだろ」
そこに書かれていたのは“戻りたい時を頭に思い浮かべながら砂時計をひっくり返すとその時に戻れます。どうか後悔しないように”とだけ
意味がわからなかった。そんな魔法みたいなことがこの世にあるのか。そう思うのも当然だと思う
こんな話は作り物の世界だけ、現実にあるわけがない
この文を信じられるほど子どもじゃない…けど
もし戻れるなら、俺には戻りたい瞬間がある
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 645人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：優風翔
| 作成日時：2022年10月17日 0時
