渚のエトランゼ (ページ34)

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元木「お前ら、颯太が…！織山が…！………どんな気持ちになるか考えたことあるのかよっ、」

静留「そんなの知るわけないじゃん」

杏里「ね、ほったらかしにする方が悪い」

見事な責任の擦り付け、まるで自分達が悪いと思っていないような開き直った態度

部屋から出てきた織山と内村は顔面蒼白。他の奴らもあからさまにイラついた表情をしていた

それもそうだ、俺だって怒りが収まらない

静留「ちょーっと物借りただけじゃん。許してよ」

杏里「そうそう、寧々と瑠花もその場所譲ってくれれば何もしないし！」

黒田「は、なんだそれ…よくそんなことっ！」

檜山「やめろ、いくらなんでも女に手を出すのは分が悪すぎる」

内村「…しーちゃん、今日も俺の部屋入ったでしょ…しかも、」

そこまで言いかけて、内村が口を押さえる

相当精神的に参っていたのだろうか、涙をポロポロと流す姿に…こうなったのは全部俺のせいだって。

今日限りで出ていってもらうしかない、そう…思った時だった

『あ、ごめんなさい。手が滑りました』

静留「っ、ちょっと！何すんのよ！」

杏里「深田…！」

『ごめんなさーい！だってそんなところに突っ立ってるからぁ、』

その場を救ってくれたのは、入ってくるのが一番遅かった深田だった

普段は飲まないコーヒーを2人にぶちまける

いつもは遅く入ってきたことで一歩引いてた深田が…うっすらと怒りを抱えている

ニコニコと笑顔を浮かべていた深田はいなくて、冷たい表情で見下ろす深田に相手が怯む

静留「っ、ちょっと顔が良いからって…！」

『はぁ？そのちょっと顔が良い奴らに釣られてんのはそっちじゃん。何？皆が優しいからって期待した？…そういうの、マジでキモいから』

静留「酷い…」

『皆が優しいから言わないだけで迷惑ってわかんねえの？勝手に勘違いされんのダルいから。わかったらさっさと出てけよ。お前らの顔も見たくない』