【俺だって褒められてぇ時もある】6 ページ10
・
40分後。
ついに完成を告げるタイマー音が、厨房に鳴り響いた。
結局、オーブンの中が気になって、まったくトレーニングに集中出来なかった。
腕立て500回程度か・・・。
まあ、いい。
テディベア柄のミトンを両手にはめ、オーブンの前に立つ。
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・
緊張の面持ちで、オーブンを開けた。
熱気と甘い香りが立ち込める中、焼き上がったケーキを取り出す。
『ケーキの表面が割れていれば完成です』
「・・・・・・ほう！！・・・悪くない・・！」
サックリと割れた上部。
これは、成功なんじゃないか？
・・・A、お前の三時の菓子が・・・・出来上がった。
待っていてくれ。
・
・
・
翌日。
俺は、訓練を終えたAの姿を見つけ、早速声をかけた。
「・・・おい、A。今から兵士長室に来てくれないか？その・・・茶も用意してある」
「兵長の淹れてくれた紅茶ですか！？えへへ・・・はい！行きます！」
シャワーを浴びてから来るというので、ソワソワとケーキと紅茶の準備をしていると、
ノックの音が聞こえた。
「入れ」と答えると、Aの嬉しそうな笑顔が覗く。
「兵長、失礼しま・・・わああ！！すっごく美味しそうなケーキですね！！あの、もしかしてこれ・・・」
「・・・ああ、お前のために用意した。まぁ・・・掛けてくれ」
ソファーに座ったAは、その瞳を宝石のように輝かせ、テーブルに置かれたガトーショコラと紅茶を見つめている。
「・・・ど・・どうだ？美味そうか？」
「はい！！すごく・・・・！！」
「・・・食っていいんだぞ？」
「ホントにいいんですか・・・？嬉しい・・！！ありがとうございます！リヴァイ兵長！
・・・いただきまぁす！」
紅茶を一口。
・・・・焦らさないでくれ、A。
フォークでガトーショコラを切り取り・・・・口の中へ・・・・・運んだ。
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・
・・・・・どうだ？
「・・・・・兵長・・」
駄目か？
「これ・・・すっごく美味しいです〜〜！！濃厚で、しっとりしていて・・・甘さとほろ苦さが
絶妙でっ！！私・・・・美味しすぎて、死んじゃいます・・・！！」
「ほ・・・本当か？・・・だが、死ぬな・・・」
「ん〜〜・・・！死んじゃうくらい・・・今まで食べたものの中で一番美味しいです！！」
潤んだ瞳を俺に向け、感激した様子のAを、思わず抱き寄せる。
「兵長・・・・？」
ー続くー
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凪沙(プロフ) - にんじんさん» にんじんさん、コメありがとうございます！団長は熱血天然な感じになっちゃいます（笑）(*´Д｀*) (2017年12月24日 1時) (
レス) id: 28ac3c9ea9 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - エルヴィン団長なんかカワイイ！ｗｗｗ (2017年12月24日 0時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - かなんさん» かなんさん、コメント凄く嬉しいです！ヽ(；▽；)ノそのセリフは...ケーキ作りかな？何かと間違っちゃう兵長です/////よかったら続編もよろしくお願いします(=´∀｀)頑張ります！ (2016年12月11日 0時) (レス) id: 69c3a15575 (このIDを非表示/違反報告)
かなん - 「・・・選択を間違えたか」ってとこにかなりツボりましたwww (2016年12月10日 22時) (レス) id: 47873baf47 (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - サハラさん» そんな〜！///(＊´Д`＊)気に入って頂けるよう頑張ります！...突然、あらぬ方向に行くからなぁ..兵長（笑）お待ちくださいねっ♪ (2016年4月23日 20時) (レス) id: 69c3a15575 (このIDを非表示/違反報告)
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