【コタツとミカンと兵長】2 ページ13
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精一杯、手を伸ばしてみるが届かねぇ・・・。
もっと身長があったら腕も長く・・なんてツッコミは必要ねぇ。
なぜなら、この状況下で三メートルは、如何に長身な奴でも無理だからな・・・。
・・・・フッ。
こんな少しの距離、我慢しろだと？
・・・いいだろう、試してやる。
惜しむように布団をめくり、恐る恐る足を出す。
一度芯まで暖まった身体は、冷気に敏感になっていた。
「ううっ・・・」
先ほどよりもいっそう冷んやりと感じる外気が、容赦無く俺を襲う。
負けじとコタツから這い出て立ち上がり、大きな一歩を踏み出した。
・・・・が。
「・・・だ、駄目だ・・・！！寒い寒い寒い・・・！クソッ・・耐えられん！！」
イソイソとコタツに舞い戻り、凍てついた身体を暖める。
俺に忍び寄る、堕落者の烙印の影。
知るか。
何とでも言うがいい。
俺はコタツから、出たくねぇ。
・・・・何とかこのまま移動できねぇか？
コタツを少し持ち上げてみる。
・・・それ程、重くはないな。コードもある程度の長さがある。
・・・・・背負うか？
よく考えてみれば、ヤドカリやカタツムリと同じじゃねぇか。
コタツは俺の『宿』だからな。
恐らく、それが最も自然な形だろう。
重要なのは、この上に乗せてる台がずり落ちねぇように、しっかり掴んでいることだ。
日々の筋トレが、思わぬところで役に立ったな・・・。
ズズッ・・・
俺はコタツを背負ってみた。
・・・・いけるな、これは。
俺の判断に間違いはなかった。
背中と足がポカポカして暖かいまま移動できる。
・・・もう、お前を離さねぇ。
執務に必要な物が、全て手の届く範囲にある方がいい。
俺がデスクの真横にコタツを降ろそうとした時・・・。
コンコン！・・・ガチャッ
「兵長？失礼します。これ、お袋がリヴァイ班の皆さんでって・・・ええええッ！？」
「・・・オルオ、落ち着け。何も驚くことはない」
「いやッ！えッ・・・そうッすか！？いや、でも、兵長何背負っ・・・ガフッ！！・・ウウ・・・」
「・・・だから落ち着けと言っている。それで、何だ・・・その袋は」
オルオが持っている袋から、何やら甘い香りが漂ってくる。
「あ・・これ、『ミカン』って果物っす。お袋が送って来て・・これ、兵長の分っす」
「・・・ほう。『ミカン』・・というのか」
Aにも食わせてやりてぇな・・・。
「・・・オルオよ、頼みがあるんだが。Aを呼んできてくれないか？」
ー続くー
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凪沙(プロフ) - にんじんさん» にんじんさん、コメありがとうございます！団長は熱血天然な感じになっちゃいます（笑）(*´Д｀*) (2017年12月24日 1時) (
レス) id: 28ac3c9ea9 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - エルヴィン団長なんかカワイイ！ｗｗｗ (2017年12月24日 0時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - かなんさん» かなんさん、コメント凄く嬉しいです！ヽ(；▽；)ノそのセリフは...ケーキ作りかな？何かと間違っちゃう兵長です/////よかったら続編もよろしくお願いします(=´∀｀)頑張ります！ (2016年12月11日 0時) (レス) id: 69c3a15575 (このIDを非表示/違反報告)
かなん - 「・・・選択を間違えたか」ってとこにかなりツボりましたwww (2016年12月10日 22時) (レス) id: 47873baf47 (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - サハラさん» そんな〜！///(＊´Д`＊)気に入って頂けるよう頑張ります！...突然、あらぬ方向に行くからなぁ..兵長（笑）お待ちくださいねっ♪ (2016年4月23日 20時) (レス) id: 69c3a15575 (このIDを非表示/違反報告)
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