【コタツとミカンと兵長】1 ページ12
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この世に『魔力』などという、不可思議なものがあると信じてはいないが・・・。
これは一体、どういう状況だ・・・・？
一度入ったが最後・・・
脱け出す気力を根こそぎ奪われ、怠惰の化身へと落とされる。
『コタツ』
そして、甘酸っぱくみずみずしい、この果実・・・。
『ミカン』
『コタツにミカン』・・・。
俺は今、この魔力から逃れられずにいた。
「・・・あぁ。あったけぇ」
事の始まりは、ハンジが倉庫で見つけたといって持ち出してきた、この調度品だ。
ご丁寧に説明書まで保管されていて、どうやら東洋の物らしい。
低いテーブルに布団を被せ、その上にテーブルと同じ大きさの台を置く。
ハンジは、設置したものの、興がそがれたように「何だかつまらないね」と言い残し、
そそくさと部屋を出て行きやがった。
布団のせいで埃っぽくなった部屋。
何がしてぇんだ、クソメガネが・・・と、『コタツ』に蹴りを喰らわそうとした時だ。
スイッチがついたコードが出ていることに気づいた。
何となく気になり、コンセントに挿し込み、スイッチを入れてから数分後。
布団をめくった俺は驚愕の事実を知った。
「これは・・・どういう原理だ・・・・！？」
布団の中で、オレンジ色に輝く、眩しいほどの光を放ちながら熱を発する『コタツ』。
いや、恐らくこれが『コタツ』の核なのか。
そして、その熱を逃がさねぇように被せた、雪だるま柄の赤い布団。
この暖かさで『雪だるま』とは、何て皮肉だ。
外は雪がチラつく寒さ。
俺の目の前には、暖かな『コタツ』という名の誘惑。
少しだけだ。
少しだけ、お前の誘いに乗ってやろう。
ブーツを脱ぎ、足を差し入れ、布団を掛ける。
「・・・・・・ほう・・・悪くない」
これは・・・悪くないどころじゃねぇ。
原理なんて、どうでもいい。
「ここから・・・出たくねぇ・・・・」
その時。
ふと、俺の目に止まったもの。
デスクに山積みになった書類の束。
・・・クソッ！！
持ってきてからにするんだった・・・！
書類までの距離・・・三メートル。
届くか・・・・！？
ー続くー
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凪沙(プロフ) - にんじんさん» にんじんさん、コメありがとうございます！団長は熱血天然な感じになっちゃいます（笑）(*´Д｀*) (2017年12月24日 1時) (
レス) id: 28ac3c9ea9 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん - エルヴィン団長なんかカワイイ！ｗｗｗ (2017年12月24日 0時) (レス) id: 1018656ff9 (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - かなんさん» かなんさん、コメント凄く嬉しいです！ヽ(；▽；)ノそのセリフは...ケーキ作りかな？何かと間違っちゃう兵長です/////よかったら続編もよろしくお願いします(=´∀｀)頑張ります！ (2016年12月11日 0時) (レス) id: 69c3a15575 (このIDを非表示/違反報告)
かなん - 「・・・選択を間違えたか」ってとこにかなりツボりましたwww (2016年12月10日 22時) (レス) id: 47873baf47 (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - サハラさん» そんな〜！///(＊´Д`＊)気に入って頂けるよう頑張ります！...突然、あらぬ方向に行くからなぁ..兵長（笑）お待ちくださいねっ♪ (2016年4月23日 20時) (レス) id: 69c3a15575 (このIDを非表示/違反報告)
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