５９話『・・・問題ねぇだろ』 ページ9
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「・・・お前ら、俺の女に何の用だ・・・・？」
気配もなく、突然聞こえてきた声。
振り向くと、そこには私が見たことのない怖い顔をした彼が立っていた。
ああ・・・！リヴァイ・・・・！！
「・・・ええっ！？リッ・・リヴァイ兵長のっ！？」
「しっ・・失礼しましたっ・・・！！」
兵士たちは慌てて私の肩から手を離し、距離を取った。
ホッとしたのと同時に、迷惑をかけてしまった罪悪感。
リヴァイにも。
この人達にも・・・。
「あの、はっきり言えなくて・・ごめんなさい」
兵士達に頭を下げる私の横に、スッ・・とリヴァイが立つ。
「A、お前が謝る必要はねぇ・・・遅くなってすまなかった」
リヴァイは悪くないのに・・・。
「お前ら、もういい。さっさと行け」
「はっ！しっ・・・失礼しましたっ！！」
急ぎ足で立ち去る兵士達。
リヴァイは、その後ろ姿が門の中へと消えるのを見届けると、申し訳なさそうに私に向き合った。
「A・・・すまなかった。何もされなかったか？」
「うん・・！大丈夫。私・・・その、あなたを待ってるって言えなくて・・・」
私の髪をすき、耳に掛けながら、無事を確かめるように頬を撫でる。
「俺に気を使うな。隠さなくていい・・・」
「・・・うん。ありがとう、リヴァイ」
隠さなくていい。
その言葉に胸が熱くなる。
「実は、仕事が立て込んでいてな・・・」
「あっ・・じゃあ、今日は・・・・」
「いや、心配するな。書類を数枚仕上げるだけだ。すぐ終わる」
「本当・・・？それじゃあ、私、ここで・・」
「駄目だ。さっきのこともある・・・。A、俺と一緒に兵士長室に来い」
「えっ・・・！？」
戸惑う私の手を引き、門へと向かうリヴァイ。
兵士長室って、リヴァイの執務室ってことだよね。
「ね・・ねえ、リヴァイ！私・・・ただの、民間人だけど・・いいの・・・！？」
「・・・問題ねぇだろ」
「でも」と、不安がる私に、リヴァイは足を止め真っ直ぐ私を見据える。
「安心しろ・・・お前に迷惑はかけねぇ」
少し強引だけど、私を想ってくれての行動なんだと思うと、嬉しくなる。
私はリヴァイと一緒に、調査兵団本部の門をくぐった。
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ああ - ドキドキがとまりませんでした〜 (9月16日 22時) (
レス) @page28 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
じっくりコトコト - 兵長と一般人の恋愛は一味違っていて、とてもドキドキしました！一般人に見せる兵長の優しい顔、すてきだろうなぁと想像しながら読み進めました！ (2021年1月13日 16時) (レス) id: 693713d422 (このIDを非表示/違反報告)
りぃまーる - 泣いてしまいました。素敵な作品をありがとうございます。 (2020年12月21日 14時) (レス) id: a3334f2d39 (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - サロメさん» サロメさん、コメントありがとうございます！初めて書いたもので恥ずかしいのですが、温かい言葉を頂き、とっても嬉しいです(；▽；) (2017年10月1日 1時) (レス) id: de23ec7cfd (このIDを非表示/違反報告)
サロメ - コメント失礼します！とても優しい話で、久々に読みきった時の喜びと悲しさが大きかったです。素敵な話をありがとうございます。 (2017年10月1日 0時) (レス) id: 657e6fdf88 (このIDを非表示/違反報告)
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