６２話『・・飯でも食いに行くか？』 ページ12
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Aに断りを入れ、兵団服からラフな格好に着替える。
そのままでも構わないが、Aに気を遣わせそうだと思ったからだ。
寝室から出ると、Aが俺を振り向き笑顔を見せる。
「リヴァイ・・似合ってるね」
「・・・そうか？」
「うん、とっても・・」
初めてAの店に行った時も、私服だったな・・・。
私服姿の俺は見慣れないのか、少しうつむき頬を染めた。
何気ない表情も仕草も見逃したくない・・・そう思う。
これからどうするか。
会いたい一心で誘ったせいで、何も予定を考えていなかった。
「・・・A、街に行って・・飯でも食いに行くか？」
「うん！リヴァイと一緒に街に行けるなんて、凄く嬉しいよ」
「・・・そうか。じゃあ・・口に合うかわからねぇが、馴染みの店に行くか」
「うん。楽しみ・・・！」
外に出て街まで歩いた。
お互いの指先が触れ、どちらからともなく指を絡ませ、手を繋ぐ。
遠慮がちに握るAの手を強く握り返すと、照れたように身を寄せてくる。
触れている部分から感じる、お前の体温が心地いい。
柔らかな温かい気持ちになるのと裏腹に、狂おしいほどお前のすべてが欲しくなる。
・・・まだ、昼間じゃねぇか。
欲望を静かに心の隅に追いやり、Aを見つめる。
長い睫毛を持ち上げ、俺を上目に見つめ返す、Aの瞳。
「ん？どうしたの？」
疑問符に答えるかわりに、顔を傾け、その潤う唇にキスをした。
「・・・んっ」
繋いだままの、お前の指がピクリと反応する。
もっと触れていたいが、こんな場所だ。
名残惜しいが、そっと唇を離し、また歩き出す。
俺に一歩遅れて歩き出したAの顔は、さっきよりも赤く染まっていた。
「・・・悪いな・・我慢できなかった」
「・・・・ううん。たまに見せる、そういうあなたも・・好き」
そう言って、微笑んでみせるAに、もう一度軽く触れるようなキスを落とす。
歯止めが効かなくなりそうだ・・・
そんなことを考えているうちに、店の前に辿り着き安堵する。
「・・・ここだ。洒落た店でもねぇが、店主の腕は確かでな」
「わぁ・・！楽しみ！注文はリヴァイにお任せしていい？」
「ああ」
小さな店は、昼時ということもあり、程々に賑わっていた。
二人掛けの木製テーブルに、向かい合わせで座る。
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ああ - ドキドキがとまりませんでした〜 (9月16日 22時) (
レス) @page28 id: 951a2a07c6 (このIDを非表示/違反報告)
じっくりコトコト - 兵長と一般人の恋愛は一味違っていて、とてもドキドキしました！一般人に見せる兵長の優しい顔、すてきだろうなぁと想像しながら読み進めました！ (2021年1月13日 16時) (レス) id: 693713d422 (このIDを非表示/違反報告)
りぃまーる - 泣いてしまいました。素敵な作品をありがとうございます。 (2020年12月21日 14時) (レス) id: a3334f2d39 (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - サロメさん» サロメさん、コメントありがとうございます！初めて書いたもので恥ずかしいのですが、温かい言葉を頂き、とっても嬉しいです(；▽；) (2017年10月1日 1時) (レス) id: de23ec7cfd (このIDを非表示/違反報告)
サロメ - コメント失礼します！とても優しい話で、久々に読みきった時の喜びと悲しさが大きかったです。素敵な話をありがとうございます。 (2017年10月1日 0時) (レス) id: 657e6fdf88 (このIDを非表示/違反報告)
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