ＳＡＯキリト夢小説 White guardian５

７１ sideＫ ページ2

Aがベッドの上に丸くなってしまったので、俺も仕方なく寝る体制に入る。


ベッド二つと最低限の家具しかない空間で、体の向きを変えたときの布擦れの音だけが時折空気を揺らした。



先程Aに親みたいになったと言われたが、その通りだと自覚はしている。

世話焼きと言うか、お節介と言うか。

時々、自分ってこんな奴だったっけ？と不思議に思うほどに。


「・・・・キリト」


不意に、Aが小さく声を出した。

寝言、か？


「もう、寝ました・・・・？」
「まだ起きてるよ」
「・・・・・・」


何かしらの用件が続くと思い言葉を待つが、Aは何も言わない。


「・・・・、どうした？」

「・・・・・・い」


掠れ、消え入りそうな声でAが何かを呟いた。


「・・・・なんでもないです。おやすみなさい」
「・・ああ、おやすみ」


　

‘ごめんなさい’


Aはさっきこう言った。


何に対しての謝罪なのか疑問を持つ前に、不安に駆られた。


そう遠くないうちに、Aがどこかに消えてしまうのではないかと。

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