＊292話「復活」 ページ24
タイムアウトが終わり、位置につくなり早乙女が絡んでくる。
「ずいぶんな自信ねえ」
「まあね」
「っ？！」
肯定すると思わなかったのだろう。
目を丸くする早乙女に、不適に笑いかける。
「だって、見てたから」
「は？」
眉間に皺を寄せながら、苛立たしそうにする。
それに今度は相手にせず、一つ息をはいて自分を落ち着かせる。
ピッと笛が鳴る。
綺麗に私の頭上にあがるレシーブ。
「ナイスレシーブ！」
チラリ、とライトを見る。
それに気づいた相手ブロッカーがすぐに反応する。
流石だね。よく見てる。
でも......。
(......ここ)
「なっ？！」
視線で引っかけ、“結良”へとあげる。
ブロックは1枚と半分。
欲を言えば、1枚狙いだったがまあ......“問題ない”。
助走のタイミング、ジャンプ。
ドンピシャなトスに“エース”が飛ぶ。
「っらあ！！」
風を切る音ともに、コートへ激しく叩かれるボール。
一瞬間、静まり返る体育館内。
だが、すぐに笛の音ともに沸き立つ。
「「ナイスゥゥゥ！！」」
一番大きな声援を先輩から送られ、
結良があざっす、と返す。
その背中に私も声をかけようとしたとき、
いの一番でかい声が響いた。
「「か、かっけええええぇぇぇっ！！！」」
「うおっ？！」
「......翔ちゃん、とリエーフ君？」
うおおおぉぉぉっと雄叫びをあげる二人。
キラキラとした視線に、「あ、ラッキー」と思った。
案の定、結良は二人の方へいく。
「かっこいいって私？」
「ウスッ！」
「Aじゃなく？」
なぜ、私？
いきなり出てきた名前に首をかしげる。
けど、特になにも言うつもりはない。
「A先輩もかっこいいっすけど、」
「東雲さんもこうぐわっとしてかっこよかったです！！ なっ！」
「おう！」
あーだこーだと擬音を交えながら話す二人。
その言葉に、結良はふるふると震えるなり、
拳を上に突き上げる。
「この感じ、久しぶりっ」
「すぐ調子にのりますよね」
「しっ」
すっかりあがったテンションに後輩たちは呆れている。
私はそれをなだめながら、結良のほうへ近づき肩を叩く。
何かしらを感じた叶羽は、苦笑しているのが見えたが、
結良は気づいてないらしくハイテンションそのまま振り向き、固まった......。
「結良、稼げよ？」
「あ、はい」
(((こわっ......)))
＊293話「元通り」漆原side→←＊291話「かっこいい変人たち」菅原side
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星蛍(プロフ) - 美玲さん» ありがとうございます！ (2020年1月6日 11時) (
レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - いえいえ！更新頑張ってください！ (2020年1月6日 5時) (レス) id: 405180babc (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 美玲さん» 代わりにありがとうございました！ (2020年1月5日 21時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 沙綾さん» 返信遅れてすみません！！美玲さんの言うとおり、縁下くんです！ (2020年1月5日 21時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - 沙綾さん、多分それ縁下力くんの事だと思います！もし違ってたらすみません(><) (2019年11月30日 17時) (レス) id: 405180babc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2016年2月28日 20時
