＊238話「過去編〜災厄のレモネード〜」東雲side ページ16
いつになく真剣な目。
それは他の後輩たちもそうだった。
「今は従うほかなくても、心は皆さんとともにあります。
何より、先輩方の最後の大会をあんな風に終わらせたことが許せない」
血が出るのではないかと心配になるくらい唇を噛み締める彼女。
その隣にいたリベロの後輩も泣きそうな顔で続けた。
「それにAさんのことだって！」
「あんな仕打ちを......。絶対許せません」
キッと目を鋭くする後輩たち。
Aは、卒業式には流石に出ていたが、気づけば姿を消していた。
最後まで私達は話すことが叶わなかった......。
花みたいに笑うAを思い出しながら、
心のなかで彼女の名前を呼ぶ。
お前を心配してくれてる人はこんなにいるんだよ、
と伝われるように。
「私達は待ちます。
絶対にあいつはまだA先輩を根に持ってる」
「その時に再戦を持込、今度は必ず勝ちます。
そしたら、また楽しくできますよね！！」
グッと両手で拳を作りながら、彼女たちは言った。
“楽しく”
それは後輩たちの、私たちの、悲痛な叫びだった......。
しばらくの間、私は口を開いた。
「もちろんだよ」
続けて叶羽も言った。
「次は必ず勝とう！！」
いつになるかわからない。
Aがその場にいるかなんてわからない。
でも、もう一度あの場所を作ろう。
わかっていたんだ、Aが私たちを守ってくれたことを。
わかっていたんだ、Aが自分を犠牲にしてくれたことを。
だから、
今度は私たちの番だ。
私たちがAを守る番なんだ。
そう決意した中学最後の日。
外では早咲きの桜が芽吹こうとしていた......。
そして、新しい桜の季節。
Aが烏野に行ったと知ったのはそれからすぐの事だった。
でも、私達は会いに行かなかった。
否、
そうして、あの決意から約一年の月日がたち今に至る。
＊239話「知っているならどうして？」向日side→←＊237話「過去編〜災厄のレモネード〜」漆原side
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星蛍(プロフ) - ゆっぴぃさん» ありがとうございます！来年１月からハイキューが始まると聞いて最近更新を頑張っている次第です笑 パスワードにつきましてはこちらのミスです。すみません！！今日中に解除します！！ (2019年11月19日 11時) (
レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 猪絢さん» ありがとうございます！パスワードは解除したつもりでした。すみません！！今日中に解除しておきます！！ (2019年11月19日 11時) (レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴぃ(プロフ) - 凄い面白くて毎回更新楽しみにしています。7章はパスかかってるので見れないのが悲しいです。近々見れるようになりますか？早く続き読みたいです。 (2019年11月19日 10時) (レス) id: 3c7526cd22 (このIDを非表示/違反報告)
猪絢(プロフ) - 面白くて読み込んじゃいました！7章パスワードかかってた見れないのですがまだ書き途中だったりするのでしょうか…？ (2019年11月19日 1時) (レス) id: 262406d3d0 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 杏樹さん» それは良かったです！ありがとうございます(^-^) (2019年11月18日 22時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 x他1人 | 作成日時：2016年1月8日 20時
