＊番外編「苦手なものor嫌いなものは？」 ページ46
それはある部活の日。
いつも通り、着替えて準備しようと
部室棟前を通ったとき、聞こえてきた。
「いやあああぁぁぁ」
「……え？」
外にまで聞こえるほどの絶叫。
声の主はおそらく田中、かな？
田中のくせに女子みたいな悲鳴だな……。
放っておくか、見に行くか。
やや良心が勝って、階段をのぼった。
コンコンとノックをするも、聞こえていない。
というか、騒がしくて気づいていない。
仕方なく、「開けますよー」と声をかけて開けた。
そして、中の様子を見て固まった。
「……何やってんの？」
思わず男の人の下着を見てしまった、からではなく。
影山君に田中が抱きついていたから……。
これは……。
「ふじゅんどーせーこうゆう？」
「何言ってんだ……」
「んなわけないだろ！！」
たまたま近くにいたチカちゃんが怪訝そうに言い、
真正面にいた田中が泣き叫ぶように突っ込んできた。
まだ着替えの途中らしく、各々中途半端な格好で
田中から離れるようにして遠巻きに見ている。
「何してるんです？」
「まず、いきなり開けるんじゃありません」
「ノックしましたよ」
「それはすまん」
父親みたいに注意する大地さんに、そう告げれば謝られた。
そして、もう一度状況説明を求める。
「何してるんです？」
「いや……あれが出てな」
「あれ？」
あれって何ですか？ と聞く前に、
カサカサと音がしたと思ったら、また田中の絶叫。
抱きしめられている影山君が死にそうになってる……。
ていうか、カサカサって音したよね？
もしや、と思い音源を探せば……。
うん、いましたね。やつが。
「ゴキですか」
「なんで言っちゃうの？ ねえ、大和」
「逆になんでだめなの？」
気づかなかっただけで涙目でいた久君にそう突っ込む。
とりあえず、ゴキが出没。
田中が発見し、絶叫。
全員気づいて避難。
大方察しはついた。
はあ、とため息を付き、
ポッケからティッシュを1枚取り出し、
「ちょ、大和？」
「え？ え？」
みんなの困惑した声を聞きながら、
私はやつのそばへいき、
パシッと鷲掴みした。
その瞬間、また田中が絶叫。
女子か、お前は……。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 399人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ハイキュー」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星蛍(プロフ) - 麗さん» コメントがすっかり遅くなってしまい、申し訳ありません。そうですね。検討しておきます！ (2020年11月22日 14時) (
レス) id: 1ee6b4a9bd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 28ページ こっちゃん とあだ名？で呼ばれていますが、これは固定なのでしょうか？ 名前変換出来るのにあだ名だけが固定だと不自然に感じます。 固定の名字から取るなら分かるのですが変換出来る名前から取ったあだ名だと違和感あります。 (2020年11月12日 19時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - ムーンさん» すみません！！変換機能をオンにするの忘れてました。直したので、名前変換できると思います。 (2019年2月25日 17時) (レス) id: 4856ab23f3 (このIDを非表示/違反報告)
ムーン(プロフ) - 名前がずっと古都となっているのですが変換はできないのですか？ (2019年2月24日 22時) (レス) id: dbcb69aa60 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 夢花 (仮垢)さん» 返信遅れてすみません！！ ほめ言葉として受けとります笑 ありがとうございます！ (2019年2月22日 18時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：星蛍 | 作成日時：2015年10月14日 20時
