*7話「事実をのべて」 ページ9
「だからよー」
練習が終わり、体育館の中央でレシーブ苦手な
1年3人に教える夕。なん、だけど......。
「サッと動いて、スッとやって、ポンッだよ」
夕の説明を聞いて首をかしげる3人。
まあ、そうなりますよね。うん。
だって、擬音語しかないもん。
「夕の頭の中ってどうなってんだろ......」
「あいつは本能で動くタイプだからな。
何言ってんのか全然わかんねー」
「そうですか? オレなんとなくわかりますけど」
田中と苦笑しながら話していると
影山君がそんなことをいうもんだから、
思わず固まってしまった。
わかるのか、あれが……。わかるのか……。
えー......と言葉が出ずにいると、
田中は納得した様子で頷いている。
「お前も似たようなもんだからな。お前が
言ってるときも、『ガッ』とか、『グワァア』
とか、周りは何言ってんのかわからん」
「え!?」
あ、そうなんだ。ということは
「影山君って見た目よらず、夕と同じ思考回路か」
「えっ!?」といってショックを受けている影山君。
彼を田中に任せ、ちんぷんかんぷんな1年生に近づく。
4人の側にいくと、ちょうどよく、
日向君が頭をかきむしりながら夕に説明を頼んだ。
「えっと、ノヤッさんもう_____」
「ボールの落下地点に早く動くんだよ」
被せて話してしまったのに日向君は嫌な顔をせずに
一回カチンと固まったが、すぐにもとに戻った。
なんで今固まった……?
それに疑問を抱きながらも、真剣な顔で
こちらの言葉に耳を傾ける彼にまあ、いっか
と置いておく。
「だから、ボールの落下地点に1歩でも早く動くんだよ」
「ラッカチテン?」
「君そんなのも知らないの。ほんとバカだねぇ」
落下地点の意味がわからなかった日向君が首をかしげると、
すぐに嫌みを言う月島君。
あー、もう……と思ったときにはすでに遅く、
日向君は月島君に噛みついていた。
「はいはい、君もあんまり変わらないから
そういうこと言わないの」
「なっ」
「ひ、日向よりはうまいですよっ」
喧嘩になる前に場を収めようと思ったのだが、
何故か唖然とする月島君。
慌てて言う山口君の言葉に首を傾げながら、
「ドングリの背比べでは?」
と言うと、日向君はわからなかったみたいだが
月島君は口角をひくつかせていた。
あれ? やらかした……?
*8話「困るくらい」菅原side→←*6話「なんでいるのさ......」月島side
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星蛍(プロフ) - 麗さん» そうですね!! 今、そういった誤字脱字とかを修正しているところです。読みにくいし、この人誰?!っていうのもあるかもですが、何卒ご了承ください。すみません。 (2020年11月12日 8時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 44ページ 「お、俺が呼んでたのにぃ!!」 の 呼んでた は 読んでた ではないのでしょうか?話の流れ的にそうかなと思ったのですが (2020年11月11日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
☆慧琉☆@スガさん愛しすぎてタヒぬ←w(プロフ) - 誤字…ノヤっさん→ノッヤさん、潔子さん→清子さん (2016年7月5日 19時) (レス) id: 2223b2c821 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 抹茶アイスサンドさん» よくよく考えたらどんだけ手が薄いんだって話になりますね!!ありがとうございます (2016年4月2日 11時) (レス) id: 60a59e3ad2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶アイスサンド - 32話の厚さ約5mmではなく、約2cmだと思います。 (2016年4月2日 10時) (レス) id: 0e8f4b9561 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星蛍 | 作成日時:2014年8月5日 13時