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*5話「いかないの?」 ページ7

影山君に言われ、来てみるとなぜか建物の影に
トーテムポールのようにのぞいている先輩たち。

あ、あとついでに田中。


「先輩? 何やってるんですか?」

「え!! あ、A!?」

「Aです」←

「......や、大和」

「大和です」←


何故か焦る皆さん。訳がわからず首をかしげると
「あーーー!!」と叫ぶ夕の声が聞こえた。


「はっ! まさか、そういうことかあああぁぁぁ!!」


……朝から元気だな。
周りの目も憚らず叫ぶ夕に目を伏せる。

ていうか、


「夕? 何やってるの?」

「A、あとで説明する。」


そんなキメ顔で話すほどのことじゃないだろ、
どうせ......。

あきれて何も言えずにいると、


「Aーーー、ぐふっ」


なんか、目つきの悪いハゲが飛びついてきた
のでチョップした。


「Aに殴られた」


うん。何も見てない。殴られて嬉しそうに
頬染めていたハゲなんぞ見てない見てない。


「そういうことだったんですね、大地さん。
危うく乗せられるとこだったぜ」

「のせる?」

「あ、あぁ、ちょっとな」


気まずそうに頬をかく大地さんに
何となく状況を理解する。

ふむ、と顎に手をあて考えていると
夕の声が耳に入った。


「オレ、旭さんが戻らない限り部活には
いきませんからねっ」


その瞬間、大地さんと孝先輩から無言の圧力が……。

わかりましたよ。わかってますよ。
はあ、とため息をつきたいのを我慢して夕に近づく。


「なんで......」

「え、A!?」

「いかないの?」


悲しげに目を伏せ、肩を落とす私。

うっと狼狽える夕に、
はわわわわと隣で日向君が赤くなる。


「せっかく、退院して夕も謹慎とけて
やっと部活に出れると思ったのに」

「ううっ」


高速であっちこっち目を泳がす夕。

うん。あと一押しだな。


「ほんとにいかないの?」


上目遣い&涙目で首をコテンとした瞬間、
夕が崩れ落ちた。文字通り膝から崩れた。


「ぐはぁ......い、いきます!」


その言葉を聞いた瞬間、こっそり拳を握る。
後ろで見守っている先輩たちも拍手をしていた。



なんとか“烏野の守護神”様は
部活に出てくれるようです。





------------

(そうだ、お前帰りアイスおごってやる)

(え?)

(何しろオレは、先輩だかんな!!)

(おぉ、あざーす!!!)

(元気だなあ)

*6話「なんでいるのさ......」月島side→←*4話「これから」



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星蛍(プロフ) - 麗さん» そうですね!! 今、そういった誤字脱字とかを修正しているところです。読みにくいし、この人誰?!っていうのもあるかもですが、何卒ご了承ください。すみません。 (2020年11月12日 8時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 44ページ  「お、俺が呼んでたのにぃ!!」 の 呼んでた は 読んでた ではないのでしょうか?話の流れ的にそうかなと思ったのですが (2020年11月11日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
☆慧琉☆@スガさん愛しすぎてタヒぬ←w(プロフ) - 誤字…ノヤっさん→ノッヤさん、潔子さん→清子さん (2016年7月5日 19時) (レス) id: 2223b2c821 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 抹茶アイスサンドさん» よくよく考えたらどんだけ手が薄いんだって話になりますね!!ありがとうございます (2016年4月2日 11時) (レス) id: 60a59e3ad2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶アイスサンド - 32話の厚さ約5mmではなく、約2cmだと思います。 (2016年4月2日 10時) (レス) id: 0e8f4b9561 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星蛍 | 作成日時:2014年8月5日 13時

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