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手のひら 5 (すぐ近くにいる ki) side you ページ13

ふと目を開けると見慣れない天井。

あれ?と思って辺りを見渡すと
隣りには浴衣がはだけて寝てる宏光。



そっか。
昨日温泉宿に泊まったんだった。

温泉に入った後で布団が2つあるのに同じ布団に入ったところで
私の記憶は途切れてる。



いま何時かな。
まだチェックアウトまで時間あるかな。

色々考えたいけど宏光の手が目の前にあるのを見たら
その手のひらの上に顔を乗せた。



落ち着く。

宏光の体温、気持ちいい。



うとうとしてたら布の擦れる音がして
宏光が動く気配。

「…んー」

寝起きの唸り声が聞こえて
次の瞬間、宏光の腕に包まれてた。



宏光のハグが幸せで抱き返したら

「……はよ」

寝起きの掠れた声。



「おはよ。いま何時?」

「知らねー」

「え」



じゃあ私が見なきゃ、と思って体を起こそうとしたけど
宏光がどいてくれなくて。



「後でいーだろ。チェックアウトの1時間前にはアラーム鳴るから」

「そうなの?」

「ん」



ギュッ、て抱き締めてくれる宏光は

「ごめんな、またAのSOSに気づいてなくて」

なんて言い出す。



「え、別に……」

特に言ってないのに宏光は

「疲れてただろ?めちゃくちゃ。仕事だけじゃなくて、色々」

落ち着いたトーンで言うから

「……うん」

素直に頷いた。



「通うのが、地味に大変だった」

「だよな。ゴメン、気づけなくて」

「宏光、家でもパソコンしてるし」

「え、マジで?それ、嫌だった?」



宏光はハグを解いて私の顔を覗き込むと

「てことは、これ、足りてねーってこと?」

言うとまた抱き締めてくれる。



宏光の腕に包まれてたら
この前抱き締めて、って言えなかった気持ちが溢れてきて

「うん」

素直に頷いた。



しばらくそのまま抱き締められてたら
宏光の心音や体温に落ち着いて

「宏光不足だった」

素直に言う。



「だよな、わり」

「ううん。いま補充してるから大丈夫」

「いや、俺も供給不足してる。Aへの愛を注ぎ足りねー」

「何それ」



宏光から『愛』とかくすぐったい。

でも嫌じゃない。



宏光が頭を撫でてくれるからものすごく気持ち良くて。

あー、寝そう。

そう思ってたら耳に、頬に、宏光のキスが落ちてきてもうトドメ。
いつの間にか夢の中で。



次に気づいたのはpipipipipi…ってめざましの音。



目を開けたらまた宏光の胸の中で

「やべ、俺も寝た」

宏光がクスクス笑ってる。



宏光も寝たんだ、って分かったら
一緒で嬉しかった。

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MOE(プロフ) - やっぱりライブですもんね✨やってみたいです✌️ (5月4日 10時) (レス) id: 2aac566798 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - MOEさん» ありがとうございます!オタク全開なので私のストレス発散を紹介してみました。好きなセトリのライブを部屋暗くしてペンラだけつけて見るのは目には良くないけど気分転換になるのでオススメです☆ (5月4日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
MOE(プロフ) - やっぱりいいなぁ。『この想いの結末は』は!!いつもありがとうございます。 (5月3日 23時) (レス) @page47 id: 2aac566798 (このIDを非表示/違反報告)
MOE(プロフ) - 楽しみにさせていただきます! (12月24日 17時) (レス) id: b0f3ec1fc6 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - MOEさん» 気に入っていただけて良かったです!久しぶりに書くってなったらサクッとしたの書きたくなって書きました。連載もボチボチ書きます!(多分) コメントありがとうございました! (12月24日 10時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2023年12月24日 3時

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