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last wall 45 -side You- ページ23

高嗣からの爆弾発言の後。



それから2日はほぼ寝てない。

それはにぃがどうとかより仕事+誓約書と契約書を作ってたから。
仕事と空いた時間で弁護士との打ち合わせと書類作り。
弁護士さんには短期間でお願いしたからめちゃくちゃ高かったけど仕方ない。

その間に元カレとマキちゃんの勤め先の橋渡しもした。

時間が短すぎて結局契約には至らなかったけど
店長さんは結構前向きに検討してくれるみたい。



しかも店長さんは
私と元カレとの契約書や誓約書の立ち会いもしてくれた。
「1人じゃない方がいいよ」って言ってくれてものすごく有難い。


元カレの空港への見送りも「何かあった時のために」って車で一緒に来てくれて、
帰りも高嗣の家の近所まで送ってくれて

「一応、ずっと付いてきてる車はいなかったし、ドラレコついてるからもし見たかったら言って?データ用意しとくから」

なんて言ってくれた。



本当に頭が上がらない。



店長さんと別れてから眠くて朦朧とする頭で

A全部、終わった

高嗣にLINEを送ると

高嗣お疲れ様!
いまどこ?まだうちに居るよ


速攻で返事が来たから。



高嗣の家へと駆け出した。



フラフラする。
なんだか勝手に涙も出る。

でも、会いたくて。
一刻も早く高嗣に会いたくて。

返事を打つ時間も惜しいくらい会いたくて。



マンションに入る前に一応、周りも見る。

誰も居ないことを確認して
エントランスでキーを刺すけど、手が震えてうまく入らない。



頑張れ、私。

あと少しで高嗣に会えるから。



エレベーターに飛び乗って高嗣の部屋の前に着く。



あ、チェーン掛けてるかも。



キーを刺さずにチャイムを鳴らす。

その指も震えてる。



ドアが開いた瞬間、飛び込んできた高嗣の顔。



目が合った瞬間、

「おかえりっ」

めちゃくちゃ笑顔で言ってくれて。



私の顔、涙でボロボロだし
恐らく髪もボサボサだと思う。



だけど高嗣は

「ん」

いつもみたいに腕を広げてくれたから。



ドアを閉めて
思い切り、高嗣の胸に飛び込んだ。



ギュッってしがみつく私に

「痛いよ」

言いながら高嗣も痛いくらい抱き締めてくれるから。



ものすごく嬉しかったし
ホッとしたし
めちゃくちゃ泣いた。

涙が止まらない私を
高嗣はずっとポンポンしてくれて。



やっと落ち着いた頃に
パタン、ってドアの音。



あれ?

誰かいる?


顔を上げたら。





にぃが気まずそうに、立っていた。

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作者名:shizu | 作成日時:2023年9月20日 23時

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