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last wall 33 -side You- ページ11

高嗣の家に居候して4日目。

ひと仕事終えて伸びをすると
朝早くにひと仕事終えてそのまま体のメンテをして
一通り終えた高嗣がソファで寛いでる。

高嗣は足を組んでテレビを見てるから体を傾けてる分、背中が空いてて
そこに潜り込んで後ろから抱きつく。



「ん?終わった?」



優しい声の高嗣。

高嗣の存在が本当に落ち着く。



にぃとはまた違う高嗣の存在。

にぃにはドキドキしないけど
高嗣にはドキドキするし、他の人のところに行かないかハラハラするし、
こうして甘えさせてくれるとキュンキュンするし、傍に居るとホッコリする。



「んーん、まだひと仕事ある」

「そっか」

「でももうあと少し」



言って高嗣のお腹に手を回して抱きつくと
高嗣がその私の手に手を重ねて指を絡めると

「大変だね、お疲れ様」

寝そうなのかな。
のんびりした声だけどテレビから目線を外して声をかけてくれる。

そのぽかぽかな背中に寄り添うと温かくて気持ちいい。



ニカの体温や香りが好きだ。

背を伸ばして高嗣の首に鼻が当たるようにすると
さらに香る高嗣の香り。



この首元の香りが
一番好き。



高嗣の首元に鼻をくっつけててすんすんしてたら

「なに?」

高嗣がくすぐったそうに身をよじる。



「高嗣のココの香り、落ち着くの」

「は?」

「首のねー、ココ」



すん、とまた香りを嗅ぐと

「だーかーらー、くすぐったい」

甘い声で言う高嗣は体の向きを変えて私を首から離すと
逆に正面から抱き締めて私の耳にキスをする。



チュッ、て音が近くてキュンってする。



「A」

「なぁに?」

「ドキッとした?」



わざと耳元で言う高嗣に

「した」

耳元で言い返すと高嗣はまたチュッ、チュッ、って音を立てて耳にキスをしてくれる。



「ねぇ、……や…っ……」

繰り返されるリップ音にさすがにドキドキしてきてるけど

「んーー?」

高嗣はキスを止めない。



「今日も、居てくれる?」



ふと高嗣が言う。

遠回しに『まだ居るの?』って言いたいけど
あえて『くれる』って聞いてるのかな。

でも抱き締めてくれる力が強くなるから本音なのかな。



「居て、いい?」

「うん」



耳を唇で挟んで高嗣がはむはむしてくるから声が漏れそうになるけど
必死で堪えてたら

「ずっと、居なよ」

小さい小さい声で言うから。



どういう意味?
って聞こうとしたら唇が重なって絡まる舌。



ずっと高嗣の家に居ろ、って事かな。



このまま居ていいのかな。

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作者名:shizu | 作成日時:2023年9月20日 23時

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