検索窓
今日:1 hit、昨日:14 hit、合計:67,573 hit

カタチ。 39 -side 2- ページ22

なんなの?
聞いてなかった、って。

「開けるよ」

部屋のドアを開けたら
泣いてボロボロになったAちゃんがそこに居て。



『関係』を『終わりにする』ことを自分から口にして
こんなに泣いてるの?

出た出た、強がり。



でも我慢してたんた、って分かったら
しばらく会えてなかった間もAちゃんが全然変わってなくて
髪やカッコが変わっても俺が大好きになったAちゃんのままだと思ったら愛しくて。

「すんごい顔っ」

抱き締めちゃった。



Aちゃんも抵抗なく抱き締められてるから
愛しくて可愛いくて仕方なくて

「好き」

改めて言う。



「Aちゃんが、好き。先の事とか約束出来ないけど、俺が好きなのはAちゃんだけだし、きっとAちゃん以外好きにならない」



もうAちゃん以上に好きになれる人なんていないと思う。

よく3ヶ月会わずに居られたよね。
めっちゃ愛しいんだけど。

すごい好き。

めっちゃくちゃ、好きだ。



「短い髪も、この前の服も、めっちゃ似合ってた。あんなカッコで外歩いて欲しくなくて嘘ついた」

もう1回言うと

「……ニカが、短い髪がいいって言うから切ったの」

Aちゃんが言うから驚く。



「え?言ったっけ?」

「………もう切らない」

「どっちでもいいよ、Aちゃんなら。それより、もう他の男と出かけてほしくない」

「男の人?」

「……髪短くて、スラッとしてて。だいぶ前に駅前で待ち合わせしてたよね」

「あぁ、マキちゃんか。女の子だよ」

「え!?……なぁんだー、良かったぁ」

「男の人と出かけたりしないよ」



Aちゃんはどこか楽しそうに言う。

可愛い。
さっきから怒った声が続いてたから明るい声にキュンとしちゃうし
女の子って分かってホッとしたら力が抜ける。



「ホント?外で一緒に歩いたりしたくない?」

「うん。家の中でいい。私、家で過ごすプロだし」

「あはは、そっか」



あぁもう、好きだ。

離れてても変わらなかった。



そんなタイミングで

「私も、ニカが好き」

Aちゃんが言ってしがみついてくる。



嬉しくて

「うん」

頷いてAちゃんの首元に顔を埋めるとくすぐったそうに反応するから
久しぶりのAちゃんにドキドキして。



「好きだよ、Aちゃん」

「うん」

「恋人になって?」

「………うん」

笑い合うと幸せで。

あぁ今度こそ、ちゃんと伝わったな、って分かる。



ミツやタマの言う通り、言わなきゃダメだな。

カタチ。 40 -side Ki-→←カタチ。 38 -side You-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (166 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
438人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

shizu(プロフ) - ななぼーさんさん» はじめまして!ものすごく嬉しいお言葉ありがとうございます!うわー、本当に嬉しいです💗また書かせていただきます! (2022年11月30日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - さくらさん» うわー!嬉しいです、ありがとうございます!落ち着いたら書こうと思います😊 (2022年11月30日 8時) (レス) @page21 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななぼーさん(プロフ) - はじめまして!いつも作品楽しく読ませていただいてます!shizuさんの作品、本当に大好きで何度も読み返してしまうものもあります!今回の作品も大好きです!!続き、楽しみにしてます! (2022年11月29日 19時) (レス) @page18 id: 613beb2b91 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 最高です。shizuさんのお話しのタマちゃんもニカちゃんもだいすきです!!タマちゃん編たのしみにしています!! (2022年11月28日 23時) (レス) @page18 id: fafa72142e (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - さくらさん» 私の中でタマちゃんって中身もイケメンなんで、結果こうなりました☆タマちゃん編も書けたらなぁと思ってます (2022年11月28日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shizu | 作成日時:2022年11月10日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。