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秘めた想い その後 17 -side T- ページ12

そういえば最近
Aから定例以外の連絡が来ないな。

それに気づいたのはこのところ取り掛かってた大仕事がやっとひと段落した金曜日の昼。



あー、こんな時は真っ先にAに会いたいって思う。
思い切って突然会いに行っちゃおうかな。

って思った時に
Aから連絡が来てない事に気づく。



でも最近A忙しいって言ってたしな。

Aがどのくらい忙しいのかな、と思って
支店の勤怠管理からAのを開いてみたら
ココ最近ほぼ定時で帰ってる。



………おや?



Aが本当の事を言うか分からないから
何となく宮っちに電話をしたら

『タマぁーー!!なんていいタイミングで電話くれるのー?俺の心読めてるの!?』

いきなり泣きつくから

「は?うわキモ」

つい反射的に悪口が出ちゃう。



でも宮っちはそれに動じることなく

『あのねあのねっ、Aちゃんがピンチなのっ!うちの南川くんの五堂くんがね』

「は?誰それ」

話し続ける口から出た名前が北山さんの反対だし
二階堂をパロった名前でそっちの方が気になる。

『とりあえず誰なのかとかはいいから!』

宮っちが話してくれたのはどうやらその2人がAの事が気になってるらしく
告白しようとしてるって言う。



そうなんだ。

「ふぅーん」

『ふぅーん、じゃないよ!いいの!?タマはそれで!!』

「Aがその人達の方がいいって言うなら仕方ないよね」

『は!?タマはAちゃんが他に取られてもいいの!?』

宮っちは何だか必死になってるけど。



『Aちゃん、ずっと忙しいタマに気を遣っててホントはタマに会いたいのにずっと遠慮しててタマには『忙しい』って事にしてくれって言ってたんだよ?』



何故か焦ってる宮っちに言われても全然響かない。

何で俺はそんな大切な事を
本人の口からじゃなくて宮っちの口から聞いてるんだろう。



「だから?」

『……え?』

「そんな事して欲しいなんてAにお願いしてないけど」

『へ!?』



すごく大きな声を出す宮っちは

『もういいっ!タマなんかAちゃんに振られちゃえっ!もう知らないっ!』

何だか怒って電話を切っちゃう。



宮っちが怒る理由が全然ピンと来ない。

Aに『いま忙しいからそっとしといて』なんて言った事なかったし
何時に電話が来ても声が聞けて嬉しかったし
電話しながらそのまま眠っちゃうのもベッドで話しながら寝落ちする時と一緒で嬉しかったのに。



…………Aは違ったのかな。

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深雪(プロフ) - 嘘だらけの婚約者、その後の話が読みたかったので嬉しいです。 (2022年11月21日 0時) (レス) @page28 id: a8c1d7b9de (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - pupupupu8887さん» コメント気づいてませんでした!ごめんなさい💦 横尾さん編もようやく始まりましたので是非! (2022年11月8日 20時) (レス) @page26 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
pupupupu8887(プロフ) - いつも更新が楽しみです❤︎ (2022年9月25日 9時) (レス) @page2 id: e7fcebeb01 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2022年9月25日 7時

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