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秘めた想い その後 17 -side M- ページ11

金曜日の昼。



食堂でご飯を食べようとすると
営業部の南川くんととAちゃんの部下の五堂くんの所が空いてたから

「ここいい？」

「はい」「どうぞ」

2人と一緒にご飯を食べる事に。



2人は「だよなぁ」とか「うーん」とか言いながら
何だか深刻そうに話してたから会話には入らないようにしていた。



なのにふと

「宮田係長って、A代理と同期ですよね？」

南川くんから話を振られる。



「あぁ、うん」

「A代理って彼氏いるんですか？」

「………あーー、んーと、プライベートな所は俺からは言えないなぁー。あははっ」




タマが居る、って言いたいけども俺の口から勝手に言うのも違うし。
ただニヤニヤ伝える事で伝わるといいな、なんて思ったけど

「そっかあ、やっぱり居ないかぁー」

全然伝わってなかった。



うわ、タマごめん。
心の中で謝る。



「何度か『好き』って匂わせてみたんだけど全然伝わらなくて」

南川くんにサラッと言われて思わず「えっ！」って南川くんを見ると

「そうなんですよねー、ちゃんと言わなきゃ気づいてもらえないタイプですよね、A代理って」

って五堂くんまで言い出す。



「今日、誘ってみようかな」

「え！早っ」

「だって五堂も狙ってんだろ？多分他にも狙ってる人居るぜ？」



2人の方が食べ始めたのが早いから
そのまま席を立っちゃう。



マズい。

マズいよ、これ。



Aちゃんがタマ以外を選ぶ事は無いだろうけど
コレをキッカケに意識して
遠くのタマより近くのオトコを選んじゃったりしたら………



Aにこの事をLINEをしたら

A大丈夫ですよ
Aさんは玉森さん一筋ですから

でも最近Aさんは玉森さんに会えてないらしいですし
明日うちでタコパしないか誘ってみてください
私もAさんに会いたいです!

なんて可愛いLINEが来る。



デレデレしちゃうけどこうしちゃ居られない。

Aちゃんから口止めされてたけど
タマに連絡して本当は忙しくない事も伝えないと！

なんて思ってたらまさかのタマから着信。



さすが俺のタマ！

「タマぁーー！！なんていいタイミングで電話くれるのー？俺の心読めてるの！？」

『は？うわキモ』

変わらないタマの塩対応すら愛しい。



「あのねあのねっ、Aちゃんがピンチなのっ！うちの南川くんの五堂くんがね」

『は？誰それ』

「とりあえず誰なのかとかはいいから！」



そんな事より事件事件っ！
一大事だよ！！

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