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メンバーとメンバーとメンバーの妹 16 -side Ki- ページ10

「じゃ、そろそろお開きにすっか」

もー腹いっぱいだし
トランプやゲームでたくさん遊んだし。

もういいだろ。

ニカとタマがまだ笑ってるうちに
解散にした方がいい。



「あーもう無理、動けない」

タマは寝転がりだして

「このままミツ家で泊まりたい。着替え貸して?」

甘えて言ってくるから

「ダメに決まってんだろ?うちには泊まらせねーよ」

苦笑いして皿をかさねてるとAがある程度溜まったのを運びだす。



「手伝うよ」

ニカが立ち上がって色々運んでくれるのを

「いいよ、後は私やるから」

「手伝うって。この量エグいよ?」

「大丈夫、私いま家でゴロゴロしてるだけだし」

「え?最近仕事してんじゃん。今日YouTube上がってたし、昨日LINEした時も仕事してたじゃん」

流しで水を流し始めるニカ。



めちゃくちゃ詳しいじゃん。

むしろめっちゃ見てるじゃん。



そんなニカとAをタマがチラッと見て
まるで見たくないものを見たかのようにうつ伏せになった。



……あー、拗ねたな。

仕方ねーじゃん、この2人最近俺の知らねーとこでLINEしてるし
たまに電話してるっぽいし。



拗ねてるタマがちょっと可愛く見えて。
皿を重ねるついでにタマの隣に行くと頭を撫でたら

「……なに?」

不機嫌そうに俺を見上げてくる。



「別に?」

「ふーん」

「…………うざ」


タマは俺に背を向けて横になったまま。



「手伝いに行けば?」

「…あの中に入れないよ」



声をかけると流しからはニカとAが「え、それで洗ったつもり?」とか「水!こっちに跳ねてる!」とか
ギャーギャー言いながら片付けてて。

若干うるさいくらい。



そりゃ入れないか。
だからそのままタマの頭を撫でる。

「カワイイ」

「マジでミツうざっ」

タマは完全に不貞腐れて
クッションに顔を埋めて耳も塞ぐ。



……ったく。

ニカもニカでアイスを食べるタマとAを
すげー恨めしそーに見てたし。

これめちゃくちゃめんどくさい展開じゃん。



………まぁ俺が招いたことか。



「ニカー、この辺も下げてー」

「はーい」



ニカが来たタイミングでタマに目線を送ると
タマがふぅー、って息を吐いて立ち上がって流しに行く。

「家主、働きなよ」

ニカが言うけど

「働いたらAと片付け出来なくなるけど?」

声をかけるとニカは顔を真っ赤にしてるから。





結果、タマもニカもめちゃくちゃ可愛いけどやっぱめんどくさいし
Aが取られるのがなんか複雑だ。

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作者名:shizu | 作成日時:2022年4月5日 22時

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