検索窓
今日:1 hit、昨日:33 hit、合計:101,717 hit

メンバーとメンバーとメンバーの妹 24 -side You- ページ18

ニカが私の事を何とも思ってない。

わかってたけどショックだった。

一度離れたら
もう一度抱き締めてくれようとはしなかった。

でももう1回抱き締めて、なんて言えない。
恥ずかしいし、二度と離れられなくなりそうだし。

ニカを好きだっていよいよ実感しそう。

離れられなくなる前に
離れないと。



でも本音を言えばもう一度
ニカに抱き締めて欲しかった。



「「かんぱーい」」



気を取り直して
カウンターでせいろ蒸しと肉じゃがをつまみにニカとお酒を飲む。



「ホントだ、このポン酢最強」

「にぃが見つけてきたの」

「へー、俺も今度買おう」



ポン酢の写真を撮ってるニカの横顔にときめく。



ダメだ、もう手遅れかもしれない。

ニカが何をしてもドキドキしてる。



「何これ!え!肉じゃがめちゃくちゃ美味しいじゃん!」



ニカが目を丸くして驚いてて。

蒸しただけのせいろ蒸しよりも手を掛けた肉じゃがでいいリアクションなのが嬉しいけど
ものすごく恥ずかしい。



「…普通だよ」

「いや、めちゃくちゃ美味しい。お酒のおつまみにもなる味付けじゃん」

「そう?」



パクパク食べるからこれは確実ににぃの分無くなるな。

そう思ったタイミングでにぃから電話。
スピーカーにして出る。



『おー、A悪い。今日メシいらない』

「あ、そ?ちょうど良かった!ニカがにぃの分食べちゃった!」

『……おー、そか』



にぃが残念そうだけど

「また作るし」

『ん!分かった!』

作るって言ったら声が弾むにぃが可愛い。

ニカと顔を見合わせて笑っちゃった。



笑い合うのすらドキドキする。

ダメだ、これ以上意識しちゃダメ。

でもダメって思うほどニカが何をしても
ドキドキする。



電話を切る間際に『あんま遅くまでニカを引き止めんなよー』ってにぃに言われる。
でもニカには悪いけど私はニカと一緒に居たい。



「ニカ、明日仕事早いの?」

「ん?午後だから大丈夫」



ニッて笑うニカは

「ホント、ミツはAちゃんに男が絡むの嫌なんだろーね。兄バカだよねー」

優しい声で言うから。



ニカが遠回しに『午後からだからまだ居るよ』って言ってくれるのも
にぃに言われてもまだ居てくれるのも嬉しくて。



「じゃ、飲もうか」

「もちろん!飲みすぎないでよー?酔っ払いの介抱めんどくさいし」

「平気だもん!私、お酒強いからね?」

「あはは、ミツの妹だもんね!」



2人でまぁまぁの量を飲んで
帰ってきたにぃに怒られた。

メンバーとメンバーとメンバーの妹 25 -side Ki-→←メンバーとメンバーとメンバーの妹 23 -side 2-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (220 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
628人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shizu | 作成日時:2022年4月5日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。