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after Let Me 4 ページ41

………困った。

いいおうちがない。



新しいところではニカと過ごさないにしても
同じような家賃で住みたいところがない。

バルコニーはとっくに諦めてるけど
それを抜きにしても住みたいところが無いよ。

今のおうちが完璧すぎる。



不動産屋さん行ってみようかな、と思ってると着信。
ニカ?と思って見ると充君。

『今日休みでしょ?付き合ってよ』

ダメって言わせない雰囲気で言う。



「どこに?」

『不動産屋さん』

「え!」



まさかの?と思って驚いてると

『祐介はいつか新潟に戻るけど、俺はもう少しこっち残ろうと思って』

って言う。



「えっ、祐介君戻るの?」

『まぁ戻れるようになったらな。田舎だから今はまだね…』

「あーー……」



さすがに察する。

いまは東京の人は敬遠されがちだからね。



『俺は、大将の跡継ぎを真面目に考えてる』

「え!!」

『ホラ、俺、次男だから兄貴が店継ぐし俺はそのサポートみたいな感じなんだよね』

って言う充君は

『大将の事ホントに尊敬してるし、大将にもこの話したんだ。そしたら考えてくれるって言ってくれて、それから最近俺にめちゃくちゃ厳しくなってんの』

厳しいって言いながらも嬉しそうに笑ってる。



「私的にはいいニュースだけど祐介君寂しいんじゃない?」

『うん、俺の周りで反対してるの祐介だけ。あー、親も文句言ってるけどまぁ仕方ない、みたいな感じ』

「だろうね」

『A的には嬉しいっしょ?俺いる方が』

「それは、まぁ……」



充君には全部の事情話してるから
私が友達居ないことも重々承知してる。

ただそれより何より

「不動産屋さん、私も行きたいの」

そっちだ。
不動産屋さんに探しに行く方がピンと来るかも。



『は?引っ越すの?』

「うん、考えてる」

『それなら一緒に回る?いっそ近所に住めたら良くない?』



充君と近所か。

それはそれでいいかもだけど
ニカがいい顔しないだろうし、私も逆の立場だったら嫌だ。



「んー、私が住むのはこの辺りから少し遠いところがいいから」

『そっか』



充君のこういうドライなところが
本当にありがたい。

私が難色を示すとすぐに引いてくれる。



『じゃ、行こっか。今どこ?』

「彼氏の家」

『近くまで迎えに行くよ。車借りたから』

「はーい」



着替えて外に出て待ち合わせ場所まで行くと
既に充君が居て。

「お待たせ」

助手席のドアを開けてくれて。



ここまでの女の子扱いが初めてでドキッとした。

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yuzu_(プロフ) - 分かりました!楽しみにしてます! (2021年12月11日 13時) (レス) id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - yuzu_さん» ごめんなさい、仕事がバタバタしてるのもありますが他のも更新してて…💦もう少々お待ちください<(_ _)> (2021年12月11日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
yuzu_(プロフ) - もう更新してませんか…? (2021年12月11日 0時) (レス) @page12 id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年10月24日 16時

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