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after Wait for You 19 side 2 ページ34

帰ってきてから
Aが練習したTikTokを見ると
思った以上にAは完璧に踊れていた。

しかも

「え、可愛い」

なんかちゃんと踊れてるからめちゃくちゃ可愛い。
『いいね』の数もめちゃくちゃ多いんだけど。



「ただいま!」

玄関からAの声。

「おかえりー」

リビングから声を掛けると

「ニカー、何か買ってくるものあるー?」

Aが買い物に行こうとしてるのか言うから

「塩なら買ってきたよ。あとごま油と牛乳も」

「わ、助かるーっ。ならもういいね」

嬉しそうに弾んだ声のAに
買って帰ってきて良かった、って思う。



シャワーを浴びに行くAに

「スマホ置いときなー。消毒しとくよ」

声をかけると「はーい」って声がするから玄関に行くとタオルの上にスマホが置かれてる。
直置きじゃないとこがお互いの潔癖が出てる。



そしてスマホを手にしたらロック画面に表示されたのは
LINEの通知。

『TikTok可愛いじゃん』

見るつもりなんて無かったんだけど『充くん』って名前もバッチリ視界に入る。



スマホに送られてくるのを隠さないAの性格が
嬉しいやら辛いやら。

隠し事がないのかもしれないけど
見れない方がいい事もあるな、なんて思っちゃった。



シャワーから出てきたAが
スマホを見てる。

喜ぶと思ったら何だか冴えない顔をしてて。



「どしたの?」

つい声を掛けちゃうと

「充君がTikTok褒めてくれてるんだけど」

「え、良かったじゃん」

Aも嬉しいんじゃないの?と思ってたんだけど。



「…なんか、私ってわかり易いって職場で言われて」

「……はぁ?」



よく分からなくて説明を聞くと
どうやら元カレに褒められてニヤけたのを後輩に怒られたらしい。

それは後輩くんグッジョブなんだけど!
めちゃくちゃ有難い。



そりゃそうだよ!って言おうとしたら

「ニカが褒められたみたいで嬉しかったのに」

Aがめちゃくちゃ落ち込んでるから
俺もセットで褒められたのが嬉しかったって事で。

俺から何か言うのが可哀想になってきちゃった。



「ありがとね、俺のために」

「別にニカのためじゃないしっ」

「はいはい」



拗ねてるAが可愛くて頭を撫でると
わかりやすく嬉しそうな顔をする。



やば、この顔めっちゃ好き。



でもそれは言わずに

「またお題出たら教えて?練習しよ」

「うん」

提案すると嬉しそうに笑うA。



でもこの時ちゃんと言えば良かったよ。
油断しないで、って。

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yuzu_(プロフ) - 分かりました!楽しみにしてます! (2021年12月11日 13時) (レス) id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - yuzu_さん» ごめんなさい、仕事がバタバタしてるのもありますが他のも更新してて…💦もう少々お待ちください<(_ _)> (2021年12月11日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
yuzu_(プロフ) - もう更新してませんか…? (2021年12月11日 0時) (レス) @page12 id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年10月24日 16時

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