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after Wait for You 3 ページ3

ついに叔父さんのお店も
休業する事になった。

テイクアウトだけは
するらしい。

充君たちも
頃合を見て新潟に一度帰るかどうするか、なんて話をしてるみたい。

「UberEATSとか登録してもねー、うちはそんなに有名じゃないから」

叔父さんたちは言うけど。
ガレージはSNSでお客さんが増えたし

「叔父さんのお店は食べてもらって知ってもらう方がいいと思うよ」

言うだけは言ってみた。



オーナーたちは

「UberEATS始めるならAのお店のご飯頼むよ」

なんて言ってくれて。



とりあえずうちのガレージのレジ前に
叔父さんのお店のチラシを置いたりして地道に宣伝を始めた。



そんな夜にニカから電話がかかってきた。



ものすごく嬉しくて

「ニカっ!?」

電話に出る声も弾む。



『あははは!ニカだよー』

ニカは何だか楽しそうで。
飲んでる時のテンションだなと思って

「飲んでる?」

『うん、飲んでる』

聞いてみるとやっぱり飲んでる。



声を聞いた途端
会いたい気持ちがものすごく溢れちゃう。

仕事に没頭して忙しくしてるフリをして
ニカの事はあまり考えないようにしてたなって今更気づく。



でも『会いたい』と
やりたい事が出来ないニカに『元気?』は
言っちゃダメだと思って

「ね、ニカ。叔父さんのお店、Uber始めるかも」

私の中で一番ニカに喜んでもらえそうな話をする。

『え、マジ?』

案の定、ニカはテンションが上がってる。



「うん。お店の営業自体は休業が決まったみたい。テイクアウトするらしいけど買いに行けなよね」

『あー…そうだね』

「UVERはセーフ?

『んー…グレーだけど大将のお店徹底してるもんね』

「うん、私と同じくらい潔癖。特に叔母さんがすごいから」

『あはは!確かに凄そう』

「始めたらすぐ報告するね」

『うんっ』



しばらく他愛もない話をして
離れる前と変わらないニカの声を聞いてたら本当に会いたくて仕方なくなる。



ただ、1時間電話をするとか
生まれて初めてで。

電話の途中電池が切れそうになって
慌ててコンセントを繋ぐ。



2時間経ったくらいで
さすがに寝る時間になったから

「そろそろ寝ないと」

『あ、ホントだ。もうこんな時間』

ニカも驚いてくれてるからニカにとってもこの時間が退屈じゃなかったんだ、ってホッとする。



「ね、今度は私から電話していい?」

聞いてみると

『もちろん!待ってるね!』

ニカは嬉しそうに答えてくれて。



…やっぱり電話よりニカに会いたい。

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yuzu_(プロフ) - 分かりました!楽しみにしてます! (2021年12月11日 13時) (レス) id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - yuzu_さん» ごめんなさい、仕事がバタバタしてるのもありますが他のも更新してて…💦もう少々お待ちください<(_ _)> (2021年12月11日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
yuzu_(プロフ) - もう更新してませんか…? (2021年12月11日 0時) (レス) @page12 id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年10月24日 16時

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