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ジンクス(すぐ近くにいる ki) おまけ side 2-3 ページ29

観覧車のチケットを渡した週末。

観覧車の代わりに
いつもの豊洲の公園に夜景を見に来た。

今日は週末だからいろんなところにカップルがチラホラ。
そんな中俺たちは手を繋いで歩く。



「この夜景、先輩達が見てくれてるといいね」

Aが言う。



確かに。
来週にはAさん帰ってくるし。

この週末でちゃんと仲直りしてくれてるといいな。



「来週から2人とも同じ職場なんだよ」

「先輩戻ってくるの？」

「うん」

「へー、ニカ嬉しいね。2人が揃ったら」

「まぁ俺にとっては『頼れる先輩』と『どーしようもない先輩』だけどね」



なんて話しながら歩いてると目の前に抱きついてるカップルがいて。

キスまで始まって
さすがに彼女の方が恥ずかしそうにしてる。



でもラブラブじゃん、と思ってたら
北山さんとAさんだった。



「あーーっ！」



つい大声を出すと
Aも北山さんたちもびっくりしてる。



確かにココも北山さんに教えたよ？
だけど

「うわー！早速連れてきてる！！しかもめっちゃキスしてなかった！？」

ラブラブなカップルいると思ったら知り合いだったとか
しかも話題にしてたカップルとか
あんま無くない？



「おー、連れてきたぞー」

「え？なんで？…ちょっと、宏光っ」



慌てもしない北山さんと
プチパニックのAさん。

あまり見ないAさんの可愛いリアクションが新鮮。



Aがポカンとしてるから

「あ、この人たちがさっき話してた『頼れる先輩』と『どーしようもない先輩』だよ」

2人の事を教えると「あぁ！」って嬉しそうに笑ってくれる。



だよね、ホッとしたよね。



「おい、言われてるぞ。お前の事どーしようもない先輩だって」

北山さんがAさんに言うから

「は？どの口が言うわけ？」

さすがにツッコむ。



ホント最低。
ちゃんと反省してるわけ？

「Aさん、考え直すなら今ですよ」

「え、ちょっと待って？なんで二階堂君が知ってるの？」

混乱してるAさんが可愛くて。
ちょっとニヤニヤしちゃう。



2人が先に帰った後
Aがギューって抱きついてきた。



「ん？」

「良かったね。2人、幸せそうだったね」

「うん。俺たち、いい事したよね」

「うんっ」



自分の事みたいに嬉しそうに笑うAを見たら
Aとならどんな事も共有して楽しく過ごせそう。



あの2人に先越させれる前に結婚しよう。

だから尋ねた。



「ね、A。来週もデートしない？」





〜END〜

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