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4U 2 ページ47

トイレから戻ると
個室が閉まってる。



あれ?
さっきは開いてたのに。



「おー来てるぞ」

叔父さんが言う。

「え、Aちゃんとさっきの人たち友達!?」

祐介君がびっくりしてる。



友達って言っていいのかな。



「………」

叔父さんがチラッと私を見るから
ニカとの事を疑われたくなくて

「うん、友達。たまにここでご飯食べてるの」

「…へーー」

出来るだけサラッと言うと祐介君はすごく驚いた顔をする。



「なんか、意外」

祐介君が言う。



「何が?」

「Aちゃん、芸能人とか興味無さそうなのに」

「そうだね、興味ないね」

「なのにすごい人たちと友達じゃん!」

「うん、まぁ…」



興奮気味の祐介君だけど。



「逆にあの2人からしたらAみたいな奴が珍しいだろ」

「確かにそうかもね。華やかな世界とは真逆だし」

「めっちゃ綺麗な人たち見てたらAみたいな奴とたまに話してみたくなるんだろ」

「え!大将、それは失礼ッスよ」



叔父さんの失礼な発言に祐介君が突っ込んだところで
ニカが出てくる。

私に気付いたニカだけど他にお客さんがいるから
私を素通りして喫煙所に向かう。



チラッと私を見る目が悲しそう。



…ほら、こういうところ。

私とニカの前と変わったところ。



こういう現実がちょっとずつ
私たちの関係が祝福される関係では無いところをチラつかせる。



「おぉー、やっぱそーいうもんなんだね」

祐介君は察しがいいから
みんながいるからニカが私に話しかけないのを何も不思議に思わなくて助かる。



「みんな飲み物頼んでる?」

「おぉ」

「じゃあ私ビール」

「お?A飲むの?」

「うん、今日は友達の家に泊まる」

「お、そうか」



叔父さんはニコッて笑うと

「今度その友達も連れて来いよ」

って言うから。




よく泊まりに行ってる相手がニカって知ったら
叔父さんはどんな反応するだろうか。



個室に入ると

「おー!Aちゃん久しぶりーっ」

緩い北山さんがいて。



「今日、ニカとご飯の約束してた?ごめんねー」

って全然悪いと思ってない感じで言うからおかしくて。



「悪いと思ってないですよね」

「あはは、バレた?」



2人で笑っちゃう。

そして



「ちょっと、気になる事があってね」



北山さんがニッて笑ったタイミングで
個室の襖が開いて祐介君が入ってくる。



「生でーす」

「はーい」



だから北山さんが何を気になったのか
聞けずに終わってしまった。

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shizu(プロフ) - junkoさん» コメントありがとうございます!一文字一文字読まれると誤字脱字が酷いのがバレて心配ですが(笑)見つけ次第治してますが見つけたらまたやったな、って思っていただけたら幸いです。また読みに来てください! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!ニカにはこんな子がそばにいてほいしな、と思って書きました。ありがとうございます! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
junko(プロフ) - このお話大好きです。更新されるたびに大切に一文字一文字ゆっくり読んでます。これからも楽しみにしてます^_^ (2021年4月20日 1時) (レス) id: 74230b5629 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新ありがとうございます!素敵すぎて電車で泣いちゃいそうでした。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 0a653a5e8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年3月27日 14時

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