never 9 ページ15
家に着くと
涙がどっと溢れた。
何で？
田原先輩おかしいよ。
何で叔父さんに言うの？
私がこの前服部先輩にからかわれた時に
いいとも悪いとも言わなかったから？
どうしよう。
もう色々嫌だ。
さすがに仕事に行きたくないと思った。
でもこの問題は仕事に行かないと解決しない。
辛い、と思った時に
ふとニカの笑顔を思い出した。
……ニカならこんな時どうするかな。
きっとニカなら逃げないで立ち向かうよね。
ニカが私なら田原先輩に『なんで私じゃなくて叔父さんに聞いたんですか？』って聞くよね。
泣いたって解決しない。
ちゃんとしなきゃ。
涙を拭うとシャワーを浴びて
まっすぐベッドに向かう。
いつもニカが寝てる側に寝転んでみる。
ニカの香りは
この前シーツを洗ったからすっかり消えてる。
ニカに会いたいなー…。
ニカの枕を抱えて目を閉じた。
少しするとLINEの通知音がする。
ニカからだった。
ニカ焼きそば美味しかった!
炊き込みご飯も!
本当にありがとう!
ロック画面にメッセージが出てる。
ニカの笑顔を思い出したら
頑張れる気がしてきた。
ニカが頑張ってるなら
私も頑張ろう。
ニカの枕を抱えて
目を閉じる。
次の日、
朝ガレージに着くと田原先輩に声を掛けた。
「何で叔父に独立したら私についてきて欲しいって言ったんですか？」
「えっ！？」
田原先輩は驚いた顔をしてから
「……あぁー、そっか、それはズルいよな」
ものすごくバツが悪そうな顔をする。
「Aの叔父さんの所でカウンターで友達と飲んでてさ。将来の話になった時に独立する時はAに来てもらいたいって話しちゃって」
多分私が相当酷い顔をしているんだろう。
そこで言葉を区切る田原先輩は
「女将さんが喜んでくれたからつい調子に乗って『良かったら嫁にも』って言っちゃって…」
申し訳無さそうな顔をしてくるけど。
「おかしいですよね、それ」
「…うん、ごめん」
私に本当に申し訳無さそうに謝ってきて。
さすがに悪いと思ってるのが伝わる。
言ってみて良かった。
ホッとしたら昨日のニカのLINEに返事をしてない事を思い出して
休憩時間になったタイミングで慌てて送る。
……まぁニカは心配しないか。
ニカの方がいつも返事遅いし。
ため息をついてスマホをしまう。
でもニカのおかげで頑張れた。
だから次にニカに会った時に報告しよう。
気を引き締めて仕事に戻った。
never 9 side 2→←never 8 side 2
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 287人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shizu(プロフ) - junkoさん» コメントありがとうございます！一文字一文字読まれると誤字脱字が酷いのがバレて心配ですが(笑)見つけ次第治してますが見つけたらまたやったな、って思っていただけたら幸いです。また読みに来てください！ (2021年4月21日 7時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます！ニカにはこんな子がそばにいてほいしな、と思って書きました。ありがとうございます！ (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
junko(プロフ) - このお話大好きです。更新されるたびに大切に一文字一文字ゆっくり読んでます。これからも楽しみにしてます^_^ (2021年4月20日 1時) (レス) id: 74230b5629 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新ありがとうございます！素敵すぎて電車で泣いちゃいそうでした。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 0a653a5e8d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：shizu
| 作成日時：2021年3月27日 14時
