太陽の当たる場所 8

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ニカから連絡が来たのは夜中。

ニカごめん!今終わった!
今日行けないや

ごめんなさい、のスタンプと共に
LINEが来た。



仕方ないよね。

だから

Aお仕事お疲れ様
また今度ね

送って焼きそばを
冷蔵庫に入れようとして
ニカの家に焼きそば届けておこうかなって思った。

2人前あっても困るし。



ニカの分を少し多めにして
焼きそばをタッパーに詰めなおす。

炊き込みご飯もいくつかおにぎりにすると
ニカ用の使い捨てスリッパも用意して
翌朝少し早めに家を出てニカの家に向かう。

ちゃんと行く前に
少しだけ、炊き込みご飯を食べる。
何も食べないとさすがに1日持たないし。



ニカの家に着いて合鍵でそーっと玄関を開けると
玄関にニカの靴がある。



まだいるんだ。

でもリビングから音がしないからまだ寝てるのかな。



そーっと使い捨てのスリッパを出して
出来るだけ物音をたてないように冷凍庫に向かう。

冷蔵庫に焼きそばと炊き込みご飯を入れてから
玄関に戻って靴を履くと
寝室のドアが開く音がして

「……A？」

ニカの声がする。



寝室を振り返るとニカが目を擦ってる。

「ごめん、起こした？」

声をかけると

「んーん、そろそろ起きる時間」

寝起きのニカはぼんやりした少し掠れた声で返してくる。



寝癖と共に玄関まで現れたニカに

「冷蔵庫に焼きそばと炊き込みご飯のおにぎり入れといた」

伝えると

「え、やったー。今から食べるー」

寝起きな顔だけど精一杯笑ってくれる。



もう少し一緒にいたいけど
そろそろ行かなきゃ。

「じゃあ行くね」

手を振って玄関のドアを開けると

「行ってらっしゃーい………あっ！」

ニカが声をあげたのとドアが閉まったのは同時。



なんだろう？

聞きたいけど
朝だし同じ並びの人がいつ出て来るか分からないから
他の人に会う前にエレベーターに向かう。



何か用事だったらニカから連絡来るでしょ。

エレベーターに乗ってすぐスマホを見たけど
連絡は無い。



なら大した事ないのかな。



少しするとニカではなく叔父さんから『タケノコ入ったからおいで』ってメールが来る。



うわ、タケノコ食べたい！
焼きそばよりタケノコだな。

『行く』って返事をするとガレージに向かう。



昼にスマホを見るとニカから

ニカご飯食べてる?

LINEが来たから

Aうん

食べた量について触れずに返す。



そして仕事終わりに叔父さんのお店に向かった。

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