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never 15 side 2 ページ28

Aと過ごすと
自然と規則正しい生活になる。

Aを見張らなきゃ、と思うと
自分もしっかりするし
Aとのついでに自分のこともすれば
それが結果健康的な生活になってた。

昨日Aが前みたいに料理の作り置きをしてくれて
今朝お味噌汁も作ってくれてた。

ちゃんとご飯も食べてるし
しっかり寝てる。

Aも元通りってことかな。
安心する。



「今日は帰るね」

Aが言うから

「うん」

まぁたまには別でもいいか、と思って返事だけする。



今日は全員でライブの前半をひと通り通したいな
なんて思いながらシャワーを浴びて出ると
Aは既に出掛けた後。

『行ってきます』

ってメモがテーブルの上にあった。

時計を見ると確かにAが出る時間は過ぎてる。



…見送りくらいすれば良かった。
めちゃくちゃ後悔して仕事に向かう。



「はよー」

迎えの車に乗ると

「おはようございます」

返ってくるのは小林ちゃんだけで千賀がいない。



「あれ?千賀は?」

「…今日、午前中休みになりました」

「はぁっ!?」

「ピアノの練習、入れたみたいで…」



は?

また?



多分顔に出たから小林ちゃんが慌てて

「あ、昨日、急にスタジオ取れたらしくて…」

「知らないよ。今日は全員でライブのリハだったじゃん」

「影武者は昨日のうちに手配してますから」

フォローしてくれてるけど。



そーじゃないじゃん。

千賀、先生のtamaさんが好きだからって
公私混同してない?
どんだけピアノ練習するわけ?



ムカついたから
午後千賀が合流した時から全く口を聞かなかった。



そんな態度の俺にさすがに千賀が自分のせいだって気づいたのか

「ニカ、今日、ごめん」

帰りに声を掛けてくるけど。

「別に?いいんじゃない?ピアノの練習頑張れば?tamaさんも一緒だったんでしょ?」

それだけ言い捨てて千賀の顔も見ずにトイレに向かった。



トイレに来たものの、別にトイレに行きたかった訳じゃないから仕方なく手を洗ってると

「お疲れ様です」

新人マネージャーの広崎ちゃんが入ってきた。



「おつかれー」

手を拭いて入れ違いで出ようとすると

「あの、二階堂さん」

広崎ちゃんが声を掛けてくる。



「ん?」

「今日、ピアノの練習。千賀さん1人です」

「………え?」

「千賀さん、いまスランプなんです」



……えっ…そうだったの?



トイレを飛び出して

「千賀っ」

慌てて控え室に戻ったけど
千賀はすでに帰った後だった。

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shizu(プロフ) - junkoさん» コメントありがとうございます!一文字一文字読まれると誤字脱字が酷いのがバレて心配ですが(笑)見つけ次第治してますが見つけたらまたやったな、って思っていただけたら幸いです。また読みに来てください! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!ニカにはこんな子がそばにいてほいしな、と思って書きました。ありがとうございます! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
junko(プロフ) - このお話大好きです。更新されるたびに大切に一文字一文字ゆっくり読んでます。これからも楽しみにしてます^_^ (2021年4月20日 1時) (レス) id: 74230b5629 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新ありがとうございます!素敵すぎて電車で泣いちゃいそうでした。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 0a653a5e8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年3月27日 14時

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