シロツメクサ Ki -side K- 18 ページ17
今日は大きい商談で。
これ取れたら会社の利益大きいし
何より俺がうちの商品で
めちゃくちゃ気に入ってるやつだから
とにかく使ってほしかった。
だから気合い入ってたから
朝も5時とかに目が覚めちゃった。
今更寝れねーし。
…ランニングでもしよっかな。
ジャージに着替えて少し走って
コンビニでコーヒーと野菜ジュースとパンを買う。
ふと隣のレジを見ると
綺麗なカッコした人が花束と紙袋をたくさん抱えてた。
大きな真っ赤なバラの花束。
すげーな。
今どきこんな大きな花束もらってる人とかいるんだー。
そして
その花束を抱えていたのはAさんだった。
顔を見るのはものすごーーく久しぶり。
最近はベランダで歌聞いちゃったのを言った時から避けられてるのか
ゴミ捨て場でも全く会わなくなったし。
今日は何かのお祝いの帰りなのかな？
時間的にオールとかなんだろうか。
なのに何だか化粧や髪も綺麗だった。
Aさんは大荷物を抱えたまま
レジ前でお財布を出そうとして四苦八苦してる。
「……あれ？」
つい声が出ちゃうと
俺に気づいたAさんが焦ってる。
「どうも」
慌てて俺から逃げようとしてるけど
「え！待って！！俺も帰るとこだから手伝うよ！！」
買ったものを持って近寄ると
「大丈夫ですっ」
言ったそばからAさんはプレゼントを落としてる。
一生懸命拾おうとしてるけど
他の物を落とさないようにして拾おうとしてるから全然届かないのか
落としたものに向かって手をパタパタさせてるけどカスリもしない。
「あーもう、拾うから」
拾って改めてプレゼントたちを見ると
『Happybirthday!!!』の文字が沢山。
…Aさん、誕生日なんだ。
そして『CLUB「Eve」』とか
『ヒロ様』って書かれてるカードたち。
Aさん、夜のお店の人だったんだ。
だから昼間にすっぴんで家に居たり
ゴミ捨ての時も部屋着っぼくて仕事とかで出かける感じがないんだ。
元々その世界に偏見は無いしただの印象だけど
Aさんのどこか凛とした気配が
お店はきっと品のあるお店なんだろうなって感じさせる。
強引に荷物持ってAさんと一緒に帰る。
久しぶりにAさんに会えて嬉しくてニヤニヤが止まらない。
そんな俺にAさんは冷たくて
あー嫌われてんなーって思う。
まぁ隣の家で歌ってるの聞いてるとか
キモいよな。
俺でも警戒するし。
でも俺はAさんの事が
知りたくてたまらなかった。
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shizu(プロフ) - ななこさん» コメントありがとうございます！伏線の回収に必死になってます(笑) そして早く各ストーリーの「その後」を書きたいので最近更新しております。また読みに来て下さいませ！ (2021年3月1日 23時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - すぐ近くにいるいつも読ませて頂いてます！！ここまで読んできて、過去のお話に全部繋がってるのがすごくてめちゃくちゃ楽しいです！！！これからも更新楽しみにしています！ (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2021年2月21日 18時
