この想いの結末は ４

忘れてた ページ5

Aside



「本当にお世話になりました！」

「こちらこそ助かったわー」


東京のお店での最終日の夜。

お休みだったスタッフさんたちまで、閉店のタイミングで挨拶に来てくれた。

たった2週間だけど、
少しは役に立てたんだろうな。



「Aちゃんの接客、ホント勉強になったよ」

「ホントですか？」

私が技術ですごく参考にした和田さんが言ってくれる。

「和田さんから教えてもらった大理石柄の時の技、静岡で広めます！」

「あはは、特許料取るから」

「えーー！！」

和田さんの返しにみんなで笑う。



「仕事早いし飲み込みも早いし、お客様の気持ち掴むのも上手だし。このままうちに居てほしいくらいだよー」

「うわー、嬉しい！ありがとうございます！」

店長にも褒められてものすごく嬉しかった。




「また機会があったらお手伝いさせて下さい」

ペコりって頭を下げたらみんなが拍手してくれる。

「むしろ是非来てー！情報交換しよ！」

「今度私が静岡行きたい！」

皆が口々に言ってくれて、なんか泣きそうになった。


…来て良かった。



散々見送られて、時計を見ると23時過ぎ。

明日は午後から静岡で仕事なので、
今夜はのんびりして明日に備えないと。


遅めの夕飯を牛丼屋さんで食べて、
コンビニで買い物をした。


ホテルに戻って一息つくと0時に。


ピコン、て携帯鳴る。
おや？って思うとカレンダーからの通知。


今日のスケジュールの確認の通知。

あー、友達の誕生日だからLINEしようと思って入れてたんだ。


なんて思ってよくカレンダー見たら、
昨日のところに

「たいぴー20周年」

って書かれてた。



入所記念日を調べた時にカレンダーに登録してたやつだ。
多分数年前に登録してる。



え！？今までが11月8日だったの！？
ここ数年ケーキ買ってたのにー！
もう日付変わっちゃったよー！

しかも分かってたらたいぴーにLINEすれば良かった。

まぁ入れた時はこんな距離感になるなんて思ってなかったから通知設定してなかったかな。



しかも20周年か。

遅くなったのもあるし、
これは何かしたいよなーー。


私はスマホで検索をかけた。

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