この想いの結末は ４

それ必要なの？ ページ22

Aside


手を繋いだ理由が分かったら、
好きが溢れ過ぎて泣きそうになる。


そしたらふと、たいぴーの手が指を絡める繋ぎ方に変わった。

びっくりしてると、手がぶらーんぶらーんって前後に振られる。


「とにかくさ、これに関してはお互い思いやれなかった、ってことかな」

たいぴーが優しく言う。
いや私が悪いよ、悪過ぎるよ。
たいぴーの何なの？って話なんだし。


「でも私…」

「理解してくれたなら、俺はそれで大丈夫だよ。もう充分。嘘つかれたのは悲しかったけどAちゃんもごめんなさいしてくれたし。俺のためにLINE減らしてくれてたなら、もうそれはしないで？これからは送って？」

私の言葉遮ってたいぴーが言う。
どんだけ優しいわけ？

そしてたいぴー、それ毎日LINEしなきゃだよ？

「…コンタクト外してとお化粧落としたよ、って？」

「そう」

「毎日？」

「毎日」

「さすがに毎日は微妙じゃない？」

「いーの、送って」

何かすごい甘めな言い方で可愛いくてドキッとした。
甘えられてる感じ？
勘違いしちゃうよ。


毎日LINE出来るのは嬉しいけど
それ必要なの？
それに私ばっかずるくない？


「じゃあ、たいぴーも何か送ってよ」

思わず言う。


「何送ればいいわけ？」

「…んーー、この前みたいな『長袖出しました』みたいなやつ」

「え？俺はお題フリーなの？」

たいぴーが不満そうに言う。
そうだよ、何でもいいから送って欲しいんだもん。
水飲んでる？でも何でもいいんだよ、ホントに。

「そー、裏キスログ」

「は？」

「私がつけたたいぴーからのLINEのあだ名」

「何それ」

笑うたいぴー。

「裏たいぴーすふるでもいいけど」

「いやあのね、タイトルにツッコんでるんじゃないからね？」


たいぴーが言うから2人で笑っちゃった。

…あー、なんか穏やかな感じ。
泣きそうなのも引っ込んじゃった。



「じゃあ、俺も話していい？」

たいぴーが言う。
いよいよだ。緊張する。

「うん」

「…むしろ、聞きたいかな」

「…ん」

返事をしながら、たいぴーの指をぎゅって握った。





何聞かれるのか緊張してたら

「…どうしよう」

たいぴーが言う。

「え？」

何？何？？



「1番聞きたいこと聴けて満足しちゃった」

まさかの質問終了？

「えぇーー…」

気が抜けちゃった。


でも、水族館の帰りに何で手を握ったのかは、
聞かれたらちょっと困ったから
聞かれなくて良かったのかも。

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