太陽の当たる場所 7

Mission of Love 7 side 2 ページ6

Aが泊まりに来るっていうから
急いで帰ったのに
家は真っ暗で。

でも玄関にはAの靴がある。

時計を見るとまだ20時にもなってないのに。
寝室行くとAはベッドで寝てた。



早っ。



お腹空いたし
起きないかなー。



ほっぺをつねってみると
柔らかいしめちゃくちゃ伸びる。



面白くて伸ばして遊んでたら
さすがにAが起きた。

寝起きでぼーっとしてるAは
相変わらず少しマヌケで。



「…夕飯食べた？」

「んーん、食べてない」



返すAの手が俺の手に重なる。

寝起きだからポカポカな手が気持ち良くて
手をギュッて握ると嬉しそうにAが笑う。

その優しいクスクス笑う声が
ものすごく落ち着く。



「一緒になんか食べない？」

お腹空いたし。
時間的にも多分A食べてないよね。

Aは体を起こすから起きるのかと思ったら

「それより今は抱き締めてほしい」

俺に抱きついて甘えてくるA。



「んー…」



ご飯食べてないとか心配なんだけど。

でもAはギュッて抱きついて
離れそうもない。

スリスリ、って俺の胸元に顔を擦りつけてくる。



…可愛い。



「…いいよ」



抱き返すとAは力を抜いてもたれてくる。

めっちゃ甘えてくるじゃん。
膝立ちしてるからさすがに膝痛いな、と思ってたら
Aの呼吸が一定になって。



「…A？」



久しぶりに名前を呼ぶと
キュン、て胸が疼く。



でも反応は無くて。

そのまま動く気配はない。



え？寝た？



ポンポン背中を叩いてると呼吸が一定になって。

よっぽど疲れてるのかな。



それにしてもこんなに寝る？

笑っちゃいながらAを寝かせて寝顔を見てたら
なんか俺も癒されて。



…一緒に寝ちゃお。



隣に横になって目を閉じたら
そのまま眠れちゃう。



どのくらい寝てたのか
ベッドが軋んで。



目を開けるとAも起きたみたい。



Aを抱き寄せて話してたら
Aのポカポカした体温にまた眠くなってきて。



また寝ちゃおっかな。



てゆーか

「いま何時？」

Aに聞くと

「夜の10時くらい」

時計を見てたのかAが答える。



「んー…そっかぁ」

ギリ起きてもいい気もするけど。



なんて思ってたら

「今日疲れてるみたい」

Aが俺の背中に腕を回してくっついてきて

「……ニカの『ココ』ものすごく癒される」

俺の胸元で深呼吸してる。



俺もAに癒されてるよ。

そう思いながらまた目を閉じた。

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