太陽の当たる場所 5

SPARK 7 side 2 ページ22

健康診断の結果
特に問題は無く。



まさかの
タマのメインのマネージャーである
杉山ちゃんが引っかかるっていう。



「マネージャーのスケジュール見直すんで自分が送る回数減るかもです」

小林ちゃんが言う。



さすがに今日はまっすぐ帰るつもりだったのに
昨日の下の階の人が気になって
小林ちゃんにお願いしてAちゃんちに向かってる。



「え、困るじゃん」

「そう言われましても何とも言えないのですが…」

「そりゃそーだよね」

マネージャーの人数限られてるしね。



「まぁみんな二階堂さんが行きたいって言えば都合つけると思いますけど」

「あはは、武田ちゃん以外は確かに行ってくれそう」

武田ちゃんだけは「めんどくせー」って言うだろーな。



「出来るだけ自分が担当できるようにしますから」

小林ちゃんが言ってくれるけど。



「てゆーかさ。そもそもいいの？俺がまっすぐ帰らなくても」

ミラー越しに小林ちゃんを見ると

「え？だって友達と遊んでるんですよね？」

小林ちゃんはわざとらしく聞いてくる。



…ずるいなー、その言い方っ。

俺からは言えないじゃん。
俺にとっては違うって。



「友達と過ごした日はだいたい次の日ご機嫌ですからね、二階堂さんは」

小林ちゃんは笑う。



「…そうかな」

「はい」

「そうなんだ…」



全然気にしてなかった。



「クリスマス前、全然元気無かったからめちゃくちゃ心配だったんです」

「えー…」

「クリスマスから元気になってるから良かったなーって」



そーいえば
ラジオの後Aちゃんちに行きたいって言ったら
小林ちゃん嬉しそうだったな。



「うん、その子は友達だよ」

「ですよね？」

「うん」



Aちゃんは友達で
Aちゃんにとっても俺はただの友達だから。



Aちゃんちの近所の
見慣れた景色がひろがってくる。



Aちゃんに

ニカ今日も行きまーす!

送ると小林ちゃんに御礼を言って車を降りる。



Aちゃんちに入るとシャワーを浴びて洗濯機を開けると
すでにAちゃんが使ったタオル達が入ってる。

タオルを入れて洗剤を入れて洗濯機を回す。



「やっほー」

リビングに入ると

「来るならもっと早く言いなよ」

Aは苦笑いしてるけど。



タオル入れた洗濯機回さないで
もしかしたら俺が来るかもって思ってたでしょ？



「明日服の洗濯よろしくね」

「えー…」



Aちゃんは不満そうだけど
結局してくれちゃうもんね。

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