太陽の当たる場所 5

SPARK 2 side 2 ページ12

コレは。

ものすごくいいお肉じゃん。



AちゃんからLINEが来てたから
まっすぐうちに帰ってきた。

軽い気持ちで冷蔵庫の中の箱を開けた。



「ヤバっ」



これめちゃくちゃ有名なブランドじゃん。

どうしよう、こんなにいいお肉。
絶対美味い。

ていうか今日は1人で明日2人にしても
こんなに食べる？

食欲が復活してるAちゃんと俺ならイケるか？

でもうちにすき焼き鍋とかないんだけど。



普通に焼いても美味しいかな。

フライパンで数枚を塩胡椒で焼いてみる。



「うまっ…！」



ヤバい。

びっくりするほど美味い。



これをタダでくれちゃうAちゃんのご近所さん
すごくない？



さすがにそんなに量は食べられないから
ちょっとだけ食べて
大晦日の起きてる時間を考えて
Aちゃんの帰りを待つ。



眠くてソファでウトウトしてると
Aちゃんが来る音がしたのは朝4時過ぎ。



さらに遅くなってるじゃん。

やっぱりうちに泊まって良かったよ。
これからうちに帰ったらもはや朝じゃん。



シャワーを浴びて出てきたAちゃんは

「お邪魔します」

俺のぶかぶかの部屋着を着て現れる。



やっぱり可愛い。



「おかえりー」

声を掛けるとAちゃんは戸惑ってて。

「何でニカ起きてるの？」

「Aちゃんを待ってたかったから」

なんて言ってみたら顔が真っ赤になった。



何だかこっちまで照れる。



「あはは、半分は明後日はこのくらいの時間まで帰ってこれないから今日と明日は昼夜逆転しておこーと思って」

「あ、なるほどね」



ホッとしてるAちゃん。

そんなにあからさまにホッとされると傷つくんですけどー。



「ご飯は？お腹空いてる？」

「それよりも眠い……」

「あはは、そっか。俺も寝るしとりあえず寝よっか」



リビングのグラスとかを下げるために立ち上がると

「あ！お肉見る？」

冷蔵庫に向かってAちゃんを手招きした。



お肉の箱を開けると

「………」

言葉を失ってるAちゃん。



「ヤバくない？」

「うん。こんないいお肉初めて見たかも」

「めちゃくちゃ美味しかった」

「だろうね」



Aちゃんは口をポカンと開けてお肉を見る。

気を抜いた顔がまた可愛い。



「お礼しないと」

「だね。俺も半分出す」

「え、悪いからいいよ」

「ううん、コレのおかげでAちゃんが来てくれたから俺も出すっ」



俺の言葉にまた真っ赤になるAちゃんが
やっぱり可愛い。

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