Air 4 ページ43
寝室に戻ると
ニカがものすごく気まずそう。
「どうしたの？」
「…俺、カッコ悪い」
ニカが呟く。
そんなこと言われても。
「なんだかんだここ築年数経ってるから何度か出てるの」
だから何度か対戦(？)したことがあって
いろいろした挙句このやり方に辿りついたんだけど。
「……」
ニカはものすごく凹んでる。
でもそもそも
「……何でそんなに落ち込んでるの？」
落ち込む理由がよく分からない。
そしたら
「もうどっちが女の子か分からない」
なんてニカが失礼なことを言う。
「あの場で2人で『どうしよう』って言ってても仕方ないじゃない」
どっちかが立ち向かわないことには
どうしようもないのに。
しかも
「助けてって言ったのはニカだよ？」
それなのにその態度？
ニカはまた捨てられた子犬みたいな顔をして
「……ごめん」
って本当に落ち込んでるから
よっぽど悲しかったんだろう。
そんなに自信無くす事かな？
「Aちゃんって苦手なものあるの？」
ニカがムスッとした顔で言う。
苦手なものか。
………うーんと。
少し黙ってる私に
「…ないならいいよ」
ニカは困った顔で笑う。
無い訳じゃないけど。
実は雷が苦手だなって最近思う。
あの無駄に大きい音が
サーキットの爆音くらいの音で。
嫌な記憶を思い出しちゃう。
そう考えると花火も苦手なはずなのに。
大丈夫だったのは
隣にニカが居たからなのかも。
この前も雷の爆音の中で迎えに来てくれてたし
そう考えるとニカには救われてるな。
思わずニカを見つめると
ニカが
「………何？」
まだムッとしたまま聞いてくる。
ニカが居るから苦手なものも平気だったよ。
そう言おうとしたけど
わざわざ苦手なもなの言う必要ないか。
しかも勝手に不機嫌になってるだけだし。
さすがにめんどくさい。
「機嫌悪いままならもう知らない」
ニカに背中を向けて寝始めたら
ベッドのスプリングが揺れて背中がほんのり温かくなる。
多分背中合わせで寝てるんだろう。
結局狭いのにベッドに来たし。
触れ合ってるところが温かくて気持ちいいけど
ムッとして背中向けてるんだから何か言うのをやめた。
「めんどくさくてゴメン」
自覚はあるみたい。
ニカがポツリと呟いた。
だから背中を向けるのを辞めて
ニカの方を向いたけど。
ニカはこっちを向かない。
久しぶりにニカが近い。
どこか嬉しくてくっついてみたら
すぐ眠くなっちゃう。
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shizu(プロフ) - はるるさん» ありがとうございます！はるるさんも熱中症には気をつけてくださいね！ (2020年8月18日 0時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさん» 楽しみにしてます！まだまだ暑さが続くようですので、健康にはお気をつけください。 (2020年8月16日 7時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - はるるさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてものすごく嬉しいです(〃▽〃)少しずつですが更新していきますのでまた是非読みに来て下さい！ (2020年8月15日 10時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさんの作品、ほぼ全部見てます。大好きです。これからも応援してます。 (2020年8月14日 10時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2020年7月18日 15時
