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Fake。1 side 2 ページ2

仲直りしてから
Aちゃんとの距離が少し近づく。

手を繋ぐのが
抵抗なくなったらしい。



花火の次の日朝。

「ニカ、もう10時だよ」

Aちゃんが声を掛けてくれる。



「んーー…」

休みでもさすがに起きなきゃ。
目を開けるとAちゃんは着替えて既に何かを終えた感じ。



「もう掃除したの?」

「バルコニーとお風呂はね」

「えー…」



早くない?

でも朝じゃないとバルコニー掃除出来ないって言ってたな。



「んー起こして」

手をだらん、と前に出したら

「もー」

文句を言いながら手を握ってくれて引っ張り上げてくれる。



「早く起きないと布団干せなくない?」

「はぁーい」

「朝ごはん出来てるよ」

「え、ありがと」



目を擦りながらAちゃんが歩く後ろについていくと壁にぶつかる。



「いてっ」

「大丈夫?……ほらっ」



手を伸ばしてくれるから自然と手を繋ぐ。

Aちゃんに手を引かれてリビングにつくと
お味噌汁と卵焼きのいい香り。



「いい匂いー」

「叔父さんとこのお出汁で作ったから美味しいよ」

「マジで!?」



お味噌汁を飲むとものすごく美味しい。



「え!美味しいっ!」

「でしょ?」

「うわーヤバっ」



2人で並んで朝ごはんを食べる。
これもだんだん当たり前になってきて。

2人で分担して掃除をすると
お昼を食べてDVDの続きを見る。



見てるうちに眠くなって

「あれ?ニカ寝てる?」

Aちゃんの声がするけどもう意識は無くて。



気がついたらAちゃんに寄り添って寝てて
Aちゃんも俺にもたれて寝てた。




Aちゃんにとって
この距離って当たり前なのかな。




いいんだよ?

いいんだけどさ。



Aちゃんに腕を回して
また目を閉じる。

寝ぼけてるのかAちゃんも普通にそのまま寄り添う。



Aちゃんにとって
これって当たり前なの?



そのまましばらくうとうとしてたら

「ニカ、そろそろ起きよう」

Aちゃんの声がする。



「んー?」

「もう2時間ねちゃってる。夜寝れなくなるよ」

「えー、ホント?なら起きるー」



目を開けると
Aちゃんを抱き締めてる腕を解いた。

Aちゃんも自然に離れる。



「喉乾いたよね、何飲む?」

「麦茶っ」

「分かった」



なんの違和感もない。



昨日のキスも友達なら普通なの?

その質問だけは
どの答えでも困るだろうから聞けない。



でもAちゃんは
どんな気持ちでキスを受け入れたんだろう?

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shizu(プロフ) - はるるさん» ありがとうございます!はるるさんも熱中症には気をつけてくださいね! (2020年8月18日 0時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさん» 楽しみにしてます!まだまだ暑さが続くようですので、健康にはお気をつけください。 (2020年8月16日 7時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - はるるさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてものすごく嬉しいです(〃▽〃)少しずつですが更新していきますのでまた是非読みに来て下さい! (2020年8月15日 10時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさんの作品、ほぼ全部見てます。大好きです。これからも応援してます。 (2020年8月14日 10時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2020年7月18日 15時

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