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そのままの君でいて 3 ページ5

バーでの仕事が終わる頃
突然裕太が来た。

嬉しいような
恥ずかしいような。



裕太は否定してるけど
絶対心配して来たはず。



ピアノを弾くのも
いつも家で弾いてるのに
自分の家じゃないってだけで何だか緊張する。



弾き終わって裕太のとこに戻って
ドラマの影武者の話をすると驚いてくれる。



「いきなり一緒の仕事とかすごいね」

裕太は言うけど何だかあまり嬉しくは無さそう。
言いながら目が笑ってなくて泳ぐ。



「……嫌なの?」

つい聞いちゃうと

「あ!ううん!そーじゃなくて」

裕太が慌ててる。



慌ててるとかおかしくない?

「じゃあ何でそんな顔してるの?」

「え?どんな顔?」

裕太が不思議な顔をしてるから

「こーんな顔」

さっきの顔を再現して
さらに口を尖らせた顔をしてみせたら裕太が笑う。



周りに分からないように下を向いて声を出さずに笑うから
顔と耳が真っ赤になってる。



笑いがおさまってから

「絶対盛ったよね」

裕太はまだ笑いを堪えて震える声で言う。



「少しだけね」

「少しじゃないでしょ」

私の言葉に裕太が反論する。



笑いが落ち着いた裕太は

「…先に帰ってるね」

小さい声で言う。



あ、ちゃんとうちに来てくれるんだ。

ホッとする。



「うん」

「じゃあ、お会計で」

「はい」



裕太にお会計してるとか
なんか不思議な感じ。



お財布から顔をあげた時に
またさっきの裕太の顔をしたら裕太がまた笑う。



「あーもう、その顔めちゃくちゃ面白い」

「裕太の顔だからね?」

「いや絶対そんな顔してないから」



裕太は笑いが落ち着いてから

「お酒も美味しかった。また来るね」

ニコッて笑って帰っていく。



「ありがとうございました」

また来るね、が嬉しくてお見送りの声も弾む。



少ししたら他のお客さんも帰るから

「じゃあそろそろ閉店準備しようか」

「はい」

マスターと閉店の準備をはじめる。



「…さっきのお友達、喜んでくれたのかな?」

「はい。お酒も美味しかったそうです」

「それは良かった」



マスターも嬉しそうで嬉しいんだけど。



裕太はホントに認めてくれたかな。

心配で急いでうちに帰ると
ソファで裕太がダラ〜っとしてて。



ピリピリしてないってことは
ホントに心配してなくて認めてくれたのかな。

ホッとする。



となると気になるのは
さっきの同じ仕事が決まった時のリアクション。



裕太は私の新しい仕事
嫌なのかな。

そのままの君でいて 3 T→←そのままの君でいて 2 T



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りさ - shizuさん» わかりました(*^-^*) (2021年3月4日 3時) (レス) id: d9bbc47835 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - りささん» お待たせしました。続編に進みました! (2021年3月3日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続編楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月21日 1時) (レス) id: 4e892c9c3e (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年2月19日 1時) (レス) id: 983b81c132 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月11日 1時) (レス) id: 7618a5cf86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2020年5月3日 13時

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