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そのままの君でいて 10 ページ19

いよいよバンドの助っ人の
本番前日。

この前のドラマの時は
裕太がソワソワしてたけど
今回は私がソワソワしてる。



「…どーしよ、失敗したら」

「大丈夫だよ、A今日までいっぱい練習してたじゃん?」

「心配だよーー」

「あはは、今からそんな事言ってたら明日どうするの?」



裕太がいつも通りゆるーく声を掛けてくれる。



「んー、じゃあおまじないしよっか」

「おまじない?」



なんの?

裕太を見ると裕太はニコッて笑って
カバンからペンダントを取り出す。



「これね、黄色い石ついてるの。俺のメンバーカラー」

「メンバーカラー?」

「うん。キスマイでの俺の色」



へー、色とかあるんだ。

知らなかった。



裕太は私にそのペンダントをつけてくれて

「俺が近くにいるよ、っていうお守り」

ふにゃって裕太は柔らかく笑う。



元々黄色は私も好きだけど。
裕太が黄色ならさらに好きな色になったかも。



「…ありが」

とう、って言いかけて我に返る。



「え!今日誕生日でも何でもないよ?」

「いいの。クリスマスプレゼントだから」



なんて言いながらキスもしてくれる。



「…メリークリスマス」

「もう2月だよ?」

「いいの、クリスマスなのーっ」



そう言って甘ーいキスをくれるから
緊張するより裕太の甘い雰囲気にドキドキして。



すごく気持ち良くて。

フワフワして。

優しく優しくシてくれて緊張もほぐれてくる。



「…ほら、もうこっちで疲れて眠くなってきたでしょ?」

終わった後で裕太は腕枕してくれて

「んーー」

確かに心地いい疲れで
さっきまで全然眠くなかったのに
だんだん眠くなってきてる。



「明日は先に俺が出るから」

「…ん」

返事をするのもやっとなくらい眠い。



遠くなる意識の中で

「Aなら大丈夫だよ。明日はいつも通りやってきてね」

裕太の声が聞こえる。



うん、ありがとう。

心の中で答える。



めざましの音で目が覚めて
目を開けると裕太はいなくて。



あぁ、もういかなきゃ。

今日本当に大丈夫かな。



寂しくなって心細くて泣きそうになる。



ふと左手に違和感を感じて左手を見ると
手首に何かが巻かれてる。

よく見るとよく裕太がしてるブレスレット。



裕太ってば。

優しすぎだよ。



胸がギュッてなって、
頑張ろう、って思えるようになる。



「……よしっ!」



頑張ろう!

勢いをつけてベッドから出て支度をする。



ありがとう、裕太。
頑張ってくるよ。

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りさ - shizuさん» わかりました(*^-^*) (2021年3月4日 3時) (レス) id: d9bbc47835 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - りささん» お待たせしました。続編に進みました! (2021年3月3日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続編楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月21日 1時) (レス) id: 4e892c9c3e (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年2月19日 1時) (レス) id: 983b81c132 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月11日 1時) (レス) id: 7618a5cf86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2020年5月3日 13時

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