そのままの君でいて 7 ページ13
ドラマの撮影が終わって
帰るタイミングで。
着替えてスタッフさんに挨拶した時に
「お疲れ様」
初めて会う綺麗な女の人に声をかけられる。
見た感じ私より少し歳上な感じ。
「初めまして、武藤です」
その人が名刺をくれるので受け取ると長い肩書きの中に『コーディネーター』っていう単語がある。
「Aです」
ペコッと頭を下げて挨拶すると
「演奏、聞かせてもらったわ。早速なんだけどバンドのキーボードに空きが出たんで頼めないかな。ライブ来週なんだけど」
なんてスケジュール帳を開きかながらその人が言う。
「えっと…日にちは…」
「火曜日。18時から都内のライブハウスで」
その日はたまたまレッスンもバイトも休みだった。
「大丈夫です」
「そ。ありがとう。じゃあすぐ楽譜取り寄せるから。あと練習の参加もよろしくね。スケジュールがコレ」
ってスケジュールを渡される。
……早速明日から練習になってるけど。
そもそも何曲?
何を弾くの?
バンドってどんなバンド?
「あの…」
聞こうとしたら
「詳しいことはまた連絡するから。楽譜はメールで送るわね。それじゃ」
武藤さんはそのまま行ってしまって。
何も質問出来ないでいると
隣にいた今回一緒に行動してくれてるスタッフさんである西村さんが
「あー、武藤さんいつもあんな感じだから。また詳しい事は連絡来ると思うけどね」
なんて苦笑い。
そう言ってたら武藤さんが戻ってきて
「連絡先」
一言言うから電話番号を伝えると
ワン切りして
「これ私の連絡先。メールは事務所に聞くから」
「はいっ」
パッパッて話してもう半身帰る方向に向いてるから慌てて返事をするとそのまま行ってしまう。
そして隣の西村さんの電話が鳴る。
「はい」
西村さんが出て返事をしながら私をチラチラ見る。
何だろう?
「この後時間ある?」
電話を切った西村さんが聞いてくる。
「はい」
「色々準備したいからちょっと会社来てもらいたいんだけど」
「…はい?」
準備って?
「使うキーボードと楽譜用にタブレットを渡すから」
「キーボードとタブレットですが?」
渡すって言われても!
「どっちもそのまま貸し出すから当日まで練習して?」
「えっ!?」
「バンドの資料も渡すからよろしくね」
「………ええ?」
色々急展開で。
キーボードとタブレットと資料を渡されて
事務所の車で送ってもらって部屋で途方に暮れる。
…大丈夫かな。
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りさ - shizuさん» わかりました(*^-^*) (2021年3月4日 3時) (レス) id: d9bbc47835 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - りささん» お待たせしました。続編に進みました! (2021年3月3日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続編楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月21日 1時) (レス) id: 4e892c9c3e (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年2月19日 1時) (レス) id: 983b81c132 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月11日 1時) (レス) id: 7618a5cf86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shizu | 作成日時:2020年5月3日 13時