太陽の当たる場所

夢の途中 7 ページ13

「はー！なるほど」

ニカの中で謎だった事が
色々解決したらしく。

ニカがすごく満足そうにしてる。



納得いかないけど
ニカと友達になった後。

お互いの自己紹介と
住んでる地域を言うと

「はぁっ！？遠くない！？」

ニカのツッコミから始まって
何で遠いかを話して
流れで仕事と叔父さんとの関係を話した。

ニカの仕事は知ってるし
何となく人柄もテレビを見てたら分かる。

となると必然的に私が沢山話す形になる。



ニカは聞き方が上手だった。

ただの質問攻めにはしないし
私が答えやすい聞き方をしてくる。

だから何だかどんどん話せた。



そう言えば恋愛未解決事件なんてのを
最近あの番組でやってたな、なんて思い出す。



仕事柄、聞くことには慣れてるのかな。



「最初に会った時の香りも納得いったわ」

ニカはスペアリブを頬張りながら言う。



「香り？」

「うん、ガソリンとかオイルみたいな香り」

「え！臭い？」



思わず自分の香りを嗅ぐと
確かにオイルの匂いがする。



「あー！ごめん！臭いとかじゃなくて！！」



ニカは慌てて言ってるけど
どう考えてもいい香りではないよね。



「俺さ、小型船舶操縦士の2級持っててさ」

「へー！」

「船のあのエンジンとかの香り、結構好きなの」

「そうなんだ」



少し意外。

臭いって言う人多いのに。



「香水臭い人より全然いいよ」

ニカはニコッて笑って言うけど。



いやいや、オイル臭いのもどうかと思うよ。



まぁとりあえずフォローしてくれたんだろうな。
深くつっこむのやめとこ。



「トイレ長いのも手を洗ってるんだね」

「え？」

「大将がさっきお店ついてすぐに『手を洗え』って言ってたのもそれなの？」



すごいな。
ニカってばそんなとこも見てたんだ。



「そう。どうしても指は汚くなるから」

「なるほどー」



ニカは相当楽しいみたいでずっとニコニコしてる。



私みたいな人が珍しいのかな。



「だから今住んでる家を探すポイントも玄関開けてすぐにバスルームがあるのが条件だったの」

「何で？」

「この仕事してたら汚れて帰るでしょ？だからまずシャワー浴びたいの。家のどこにも触れずに」



そう言うとニカがものすごく驚いた顔をしてる。



「え！マジで！？」

「うん」

「ホントに！？」

「……うん」



2回も聞いてくるから何だか怯える。



「一緒！！」

ニカが自分を指差して

「俺もまずシャワー！一緒じゃん！！」

ものすごく嬉しそうに笑ってる

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