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妹。F 18 ページ10

そしてこの日をきっかけに
またAと寝る日々が続く。

俺の新しい家も決まり
引越しの時
家族で大阪に泊まってUSJに行く。

散々はしゃいで
写真も沢山撮って
フォトフレーム写真を入れて大阪の家に飾る。



いよいよ俺が大阪に行く前の日。



Aは

「一緒に寝るのも見送りに行くのも泣くから」

って別で寝た。



その方が俺もありがたかった。
別れ難くなるし。



当日の朝。
Aは本当に見送りに来なかった。



兄貴が相当念を押す。

「ぜっっっったい長い休みの度に帰って来いよ」

母さんも

「分かってるよね?休みの度に帰って来なかったら仕送り止めるよ?」

半べそかいてる。



「分かってるよ、夏休みには帰って来るから」

「は!?ゴールデンウィークは?」

「帰って来ないよ!数日でしょ!?」

「「だめ!」」



兄貴と母さんの声がハモる。

何なの?
笑っちゃったら「「笑い事じゃない!」」って
2人にものすごく怒られた。



結局夏休みに帰ってくるという事で納得してもらって大阪での一人暮らしが始まる。



いざ一人暮らしをしてみると
今までずっと血は繋がってないとはいえ
父さんが居なくなってから
みんなと暮らしてたから寂しくなかったんだな、って自覚する。

前に駅員さんが言ってたな。
血の繋がりとか関係ないって。

つくづく思った。



母さんも兄貴もAも
血が繋がらない俺をずっと家族として接してたんだなって思う。



母さんと兄貴からはしょっちゅう連絡が来たけど
Aからは全く来ない。



それで良かった。

連絡が来ても辛いから。



そしてゴールデンウィーク前日。



バスケのサークルに入って
そのコンパ的な会があった。

当然未成年だから飲まないけど散々盛り上がって
日付をまたぐ。



俺は最寄り駅だったから問題なかったけど
同じサークルの女の子が

「終電が無くなっちゃった」

って困ってる。



さすがに分かる。

わざとだな、って。



「藤ヶ谷くんちに泊めてよー」



その子は言うけど絶対に嫌だった。

自分が帰る時間を把握出来ないとか
大丈夫?って思うし。



「タクシー代貸すよ」

お金を渡したけど

「えーお金もったいないよー」

一応受け取ったもののついてくる。



「うちには泊めないから」

「泊めてよー」



置いて帰ろうとしてもついてくる。



最悪だ。



途中走って撒こうとしたけど
さすがにそこまでは出来なくて。



渋々家に帰ると玄関の前に人影。



Aだった。

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shizu(プロフ) - Haruさん» 王道すぎる話なのですが。ガヤさんがお兄ちゃんとか最高。ミツ担な私はとにかくミツは彼氏枠でお兄ちゃんでは辛い(笑) (2020年4月11日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - わーん、また切なくてでもなんだかこの兄弟関係がほのぼのしていい短編!たいぴ見たいなお兄ちゃんがいたらきっと私もひっついて離れないです(笑) (2020年4月9日 19時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2020年4月9日 19時

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