この想いの結末は 9

after サプライズ？ 23 ページ22

駐車場について
家に先に入ると
新しく買ったAとお揃いのスリッパを履く。



Aにスリッパやドレッサーや仕事用の机とかを買ってここが第2のAの家になるようにした。

Aも東京での仕事が増えてるし
休みの日に来てくれた時に俺の家で過ごしやすいようにしたい。

それが俺からのAへの誕生日ブレゼントの1つだった。



Aが入って来た時に

「おかえり」

玄関で出迎えるといつもと違う挨拶に不思議そうにしてるA。



スリッパを履きながら

「新しいね」

さらに不思議そうな顔をして俺とお揃いのスリッパなことには気付いていない。

でも言うのはまだ早いから。



寝室で机やドレッサーを見せると
さらに驚いてるA。



「忙しくて会えなくなったり変な言い方して悲しませたり寂しい思いさせちゃうかもしれないけど。そうなった時には1人で悲しまないでここに来て？」



驚いてるAにそっとキスをすると
また泣き出して。



「今日はよく泣くねー」



鼻をすするAの涙を指で拭うと
もう1回キスをする。



「太輔が泣かせてくるんだよ」

いくら指で拭ってもAが涙を流すから

「あはは、俺のせい？」

ポロポロ流れてる涙にそっとキスをすると
しょっぱいけどほっぺに俺の唇が触れるからAがくすぐったそうに笑う。



「あとこれ」

クローゼットから
俺の誕生日の時に着てたワンピースに合う黒のストールが入った箱を取り出す。



「…まだあるの？」

「うん」



Aが箱を開けてびっくりしてる。



「アコから俺が前にダメ出ししたワンピース探してるって聞いて。ホントはワンピース似合ってたからそれにこれ使ってくれたらな、って」



これなら濃い色だから胸元や背中隠せるし。
似合うのを選んだんだけど。



「…かわいい」



Aが本当に嬉しそうでホッとする。



Aはストールを手にしてハッて我に返って

「こんなにたくさんプレゼント貰っていいの？」

俺が勝手にやってることなのに気にしてる。



「ドレッサーと机は俺のワガママだから」

「でも！」

「いいの。その代わりたくさんここに来て？」



何か言いかけたAの口をキスで塞ぐ。



舌を絡めるキスをしてるうちにAの腕が俺の背中に回って
俺もAの腰に手を回す。



少しして唇を離すと

「今日はずっとくっついて話してようか」

「うん」

コツンとおでこをくっつけて聞くと笑って頷くA。



すごく幸せだった。

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